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-福本side-
期待に答えなあかんって、そればっかり考えすぎて完っ全に油断した。
腿裏が痺れて膝がガクガクしてきたと思ったら、バランス崩して視界が傾く。
ヤバいって椅子に手を伸ばしても、もう遅い。
福｢っ…あ…！｣
どしゃっと派手に転けて、途端に凍り付く周囲の空気。
そん中で唯一静寂を破るのは、さっきの若手芸人さんが俺をイジる声やった。
あかん、早よ立たな。
やってもーた言うてモーター発電に繋げれば、まだ持ち直せる。
…でも、ポンコツな俺の足は上手く動いてくれへんくて、焦るばっかで立ち上がれへん。
福｢っ…｣
正｢泣かんよ、大丈夫。｣
小｢大晴、こっち捕まって。そうそう。｣
今にも泣きそうな俺を見兼ねて、ひな壇から降りて駆け寄ってきてくれたメンバー。
後ろから抱えるようにして椅子に座らしてくれて、他の3人もトークで繋いでくれてるから、泣いちゃダメ泣いちゃダメって必死に自分に言い聞かす。
悔しさに蓋して、笑顔で繕って。
それからは、その後の収録がどうなったんか、何を喋ったんか、全く記憶に無い。
気付いた時にはカメラが止まってて、今になってﾎﾟﾀﾎﾟﾀと涙が溢れるだけやった。
『あの〜…さっきは…』
草｢…事前に話通してますよね、脚悪いんで無理に立たせんとって下さいって。｣
『いや、だって…まさかあれだけで…』
末｢"ああなると思えへんかった"って？…ふざけんなや。｣
さっきの芸人さん。
先輩に注意されたみたいで申し訳なさそうに近付いて来たけど、誠也くんとリチャくんが鉄壁ガード。
…でも、ただ守られて何も言い返せへん、泣いてるだけの俺。
そんな自分が情けなくて、大っ嫌いで…
思わず、その場から逃げ出した。
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和音(プロフ) - あさん» コメントありがとうございます。そう言って頂けて、とても光栄です。稚拙な文章ではございますが、引き続き宜しくお願い致します。 (1月25日 12時) (
レス) id: 340ba87f5d (このIDを非表示/違反報告)
あ - 大好きです！毎日更新されていないか確認しに来てしまいます笑 これからも楽しみにしています。 (1月24日 19時) (レス) id: 13ab776e80 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：和音
| 作成日時：2024年1月20日 17時
