Aぇ明日が来ますように。 (ページ9)

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-佐野side-

恐れてた事が起きてしまった。

目の前には、タオルで鼻を押さえて青白い顔をする誠也くん。

鼻血が全然止まらへんのか、貧血で過呼吸みたいになってもうてる。

…もう、ホンマに何やってんねん僕。

誠也くんに無理させて、こんなしんどい目に遭わせて。

そんな風に思ってたら、無意識に涙が零れてた。

正｢ちょ、大丈夫？何で晶哉が泣くんよ。｣

佐｢っ僕が悪いんですっ…ｸﾞｽｯ…僕がダンス教えてくださいって言うたからっ…休憩時間奪ってもうたからっ…｣

思い返せば、休憩の声が掛かった時、誠也くんだけ座り込んでチビチビお水飲んでた。

暑そうにパタパタ手で顔扇いだり、床の冷たさ確かめるみたいにしたり…

もしかしたら、元々ちょっと熱中症っぽかったんかもしらん。

そやったら俺、ホンマにいらん事しかしてへんやん。

佐｢…ぅ…っ……ひｯ…ｸﾞｽｯ……｣

正｢晶哉、とりあえず泣きやもか？な？リチャくん、晶哉の事頼んでもいいですか？｣

草｢あぁ、せやな。わかったわ。｣

ほら、こっちで一旦落ち着こってリチャくんに腕を引かれて、離れた所に連れていかれる。

ちらっと視界の端に見えた誠也くんは、正門くんの腕の中でｷﾞｭｯと目を瞑ってて…

大晴くんに体を冷やされたり、小島くんにスポーツドリンク飲ませてもらってたり。

鼻血は、まだ止まってへんのか。

あんまりにも辛そうやから、罪悪感で胸がはち切れそうやった。