Aぇ明日が来ますように。 (ページ7)

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-佐野side-

草｢そろそろ再開すんでー。｣

そんなリチャくんの声が聞こえて、パッと顔を上げる。

休憩中にも関わらず練習に付き合ってくれた誠也くんのお陰で、何とかついていけそうや。

末｢佐野、いける？ダンス上手いねんから自信持ち。｣

佐｢はい！ありがとうございます！｣

ｷﾞｭｯて正面から抱き着いたら、暑いからやめろって剥がされる。

でも、何やろ。

ちょっとだけ感じたんよね、違和感。

あれ、誠也くんこんなに体温高かったっけ？って。

そら、今の今まで僕と踊ってくれてたんやから、熱いのは当たり前やねんけど…

とかぐるぐる考えてたら、汗でグレーのTシャツがえげつない事になってる正門くんが僕を呼びに来て、ハッと気付いてもうたんや。

佐｢誠也くん、汗全然かいてへん…｣

正｢へ？｣

正門くん程じゃないにしろ僕もそこそこ汗だくやのに、誠也くんは1ミリも汗かいてへんかった。

体は燃えてるみたいに熱かったのにそれって、考えてみたらヤバない？

佐｢ちょっと僕、誠也くん止めてくる！｣

僕のせいで誠也くんが倒れたりしたら、ホンマにシャレにならん。

大慌てで自分用に冷やしといたスポーツドリンクを取りに行って、誠也くんの元に急ぐ。

…でも、どうやら僕は気付くんが遅かったみたいや。

リチャくんと大晴くんと小島くん、それから遅れて正門くんの驚いた様な声が稽古場に響いて…

その中心に鼻を押さえた手を血で真っ赤にする誠也くんがおったから。