Aぇ明日が来ますように。 (ページ48)

今日:90 hit、昨日:102 hit、合計:95,189 hit

・ページ48

-正門side-

医｢うん、アロディニアやね。｣

大晴がかかりつけやって言う、大っきい病院の神経内科。

担当医の先生から下された診断は、何とも聞いた事のない病名やった。

脳が敏感になって、触覚が痛覚に変換される病気。

別名、異痛症。

正しく、今の大晴の症状にピッタリ合致する。

医｢福本さん、頭痛発作が起きてもお薬飲まんと我慢してたんやない？｣

福｢はい…副作用キツくて、飲みたなくて…｣

先生曰く、偏頭痛を我慢しすぎると発作重積を起こしてまうらしくて、大晴が副作用を気にして薬を飲まんかった事で、酷くなった症状がアロディニアにまでなったんやないかって。

俺も偏頭痛持ちやけど、吐く程痛いとか痛すぎて寝不足とかは経験ないから…

そんな酷い症状と長い事我慢比べしてたんかと思うと凄いって思う反面、何でこうなる前に頼ってくれへんかったんかなぁって、ちょっぴりショックやった。

正｢もう、1人で我慢しちゃあかんよ〜…｣

別室に通されて、点滴を打ってもらったお陰ですやすやと眠る大晴の横顔に話し掛ける。

まだ20代も半ば、あどけなさの残る寝顔。

そういえば、前まで楽屋でよく見てたこんな姿も、最近はめっきり見てへんかった。

酷い隈。

どんだけ眠れてへんかったんやろ。

頭痛もアロディニアも、こんなに酷くなるまで耐え続けて。

忙しさ言い訳にして気付かへんかった俺らも俺らや。

大晴だけのせいとちゃう。

…でもまぁ、後悔先に立たず。

これから支えられるようになればええんよな。

正｢早よ元気になってなぁ…大晴はAぇの太陽やねんで。｣

今はまだ、頭も背中も撫でられへんけど。

偏頭痛やって、ずっと付き合っていかなあかんけど。

きっと大丈夫。

大晴は1人じゃないからな。