Aぇ明日が来ますように。 (ページ35)

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-福本side-

久しぶりにメンバーと東京に来るのがこれやなんて、ホンマにショックや。

俺らがおるのは、大学病院の個室。

正直、まっさんの怪我は想像の数倍酷かった。

マネージャーさんが言うには倒れた機材の下敷きになってもうたらしくて、頭の出血がかなり酷かってんて。

足もポッキリ折れてるし、お腹やら肩やらも痣だらけ。

包帯まみれやからかなり痛々しくって、そんな姿を目にした晶哉はこじけんにへばりついてしくしく泣き始めた。

福｢命に別状はないんやんね…？｣

小｢ん、脳内出血とかして急変せん限りは大丈夫やって。ただ、目が覚めて様子が可笑しかったら精密検査するって言うてた。強めに頭打ってるからな、後遺症とか心配やわ。｣

佐｢っ…どうしよ…っ…正門くん、ステージ立てへんくなったらっ…｣

福｢…縁起でもない事言わんの。｣

小｢あの正門やで？平気やって。｣

涙ぽろぽろ零しながら、ヒクヒク言うてる晶哉。

"平気や"って"大丈夫"って言い切ってくれるこじけんの手も小刻みに震えてて、晶哉の前やからお兄ちゃんやからって平静を装う俺も内心全然あかん。

それはこの場に頼れる誠也くんとリチャくんがおらんくて、不安でしゃあないからで…

あぁ、もうどうしよ。

俺まで泣きそうや。

小｢…大晴、ほら。そんな唇噛んだら血ぃ出るやろ。｣

福｢っ…ごめ…｣

こじけんが晶哉と纏めて抱き締めてくれて、その逞しい肩に顔を押し付けて零れる涙を隠す。

もしも、まさか…なんてマイナスな思考が頭を擡げる。

早よ、早よ目ぇ覚まして。

まるで何もなかったかのように、いつもみたいにぽやぽやしながら"何泣いてるんよ〜泣き虫やなぁ〜"ってツッコんでや。

そしたら泣き止むから。

俺も、晶哉も。

お願いやって、まっさん。