Aぇ明日が来ますように。 (ページ20)

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-草間side-

静かな夜の待合室。

足には真っ白なギプス。

それから、傍に立てかけられた2本の松葉杖。

草｢はぁ…｣

マネージャーに連れてこられた、デカい総合病院。

足の状態を見るなりX線検査されて、診断は重度の捻挫。

足首の前距腓靭帯って所が完全にちぎれてるらしくて、もっと酷かったら手術やったらしい。

ライブどころか普通に歩くのもあかんって言われて、思わずでっかい溜め息が溢れる。

草｢楽しみやったのにな…｣

長い準備期間を費やしたライブ、やっぱり出たかったっていうのがホンマの所やけど、ドクターストップがかかった以上は従わなあかん。

過酷めなロケが多いAぇやから仕事も暫くリスケになるし、まずは謝らなってグループメールに説明と謝罪と足の写真を添付して送った。

そしたらな、すぐに既読が５つ付いて、わーっと並べられてく大量の文字とスタンプ。

でも、どれもこれも俺を心配してくれる物やって…

責める人なんて誰一人もおらんのよ。

草｢ははっ…もう…｣

元は自分の注意力不足が招いた怪我やねんから、誰か一人でも罵ってくれてええのに。

ホンマにメンバーが優しすぎて、マネージャーに家まで送り届けてもらう車の中、メッセージを見返しながら人知れず流れた涙を拭った。