ずっと、君と共に。[橙]

9話 ページ10

-向井side-





向｢…んん…っ…｣





何だか凄く長い時間寝てた気がして目を開けたら、部屋がやけに明るくて眩しい。



時計を見ればもう昼過ぎで、照兄ぃやふっかさんの姿もない。


その代わり、ローテーブルの上に置き手紙が。




そっか、今日は特番の打ち合わせや。


メンバー全員で出なあかんかったのに申し訳ないなぁ…なんて、最近脳内で無限リピートしてるんちゃうかって程の"申し訳ない"って言葉を反復しつつ、少し空腹を感じて立ち上がる。




随分と体は楽やけど、まだ熱はあるみたいでフローリングがやけに冷たく感じる。



ﾍﾟﾀﾍﾟﾀと子供みたいな足音を立てて移動して、照兄ぃが作ってくれてたうどんの鍋を火にかける。




ｶﾋﾟｶﾋﾟに乾いてるデコの冷えピタを剥がして、ゴミ箱に投げてﾎﾞｰｯとしてたら、いつの間にか鍋が吹き零れててビックリしたけど、気持ち少なめにお椀によそって食べた。



何か味が無かったのは、熱のせいやって事にしとこう。




それから暫くは、ソファに座ってテレビを観たりしててんけど…


15時過ぎになって熱がｸﾞﾝｸﾞﾝ上がってきて、また蹲って満身創痍。




夕方、薄暗くなり始めた部屋の中にインターホンが鳴り響く頃には、色々と限界で…


ﾌﾗｯﾌﾗな状態でどうにか玄関まで歩いて鍵を開けたら、ドアの前におった誰かに倒れ込んでもうた。





宮｢ちょ、凄い熱…康二、大丈夫？｣



渡｢おーい、分かるかー？え、何かヤバくね？｣



向｢ﾊｧｯ…ﾊｧ……だて…？…しょーた…くん…？｣



宮｢ふっかと照が熱下がったって言ってたよね？ぶり返しちゃったのかな。｣



渡｢とりあえず中入ろ。何かもう限界っぽいし。｣



宮｢そうだね。｣

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