検索窓
今日:44 hit、昨日:70 hit、合計:657,398 hit

41話 ページ42

-宮舘side-





帰りの車中。


後部座席は熟睡中の康二の為に明け渡してしまったので、必然的に座る場所は運転席でハンドルを握る翔太の隣。



他のメンバーは全員照の車で駅まで送って貰うらしく、往路と同じメンツになった。




夜の繁華街を照らす街灯。



それに負けない光を空から放つ月は、今日は満月だ。




そう、流れゆく景色を見ながら、たまに後ろへ視線を送って眠る彼の顔色を見る。



翔太は運転に集中して話す事もなく、それでも沈黙が辛くないのは気心が知れた幼馴染だから。




けれど、信号待ちのタイミングで控え目に話し掛けられたかと思えば、何故だか突然核心を突いてきた彼の事は、未だ理解し切れていなかったのかな。





渡「涼太さ、康二が脱退するとか事務所辞めるとか言い出したの、自分のせいだと思ってんの?」



宮「え?」





驚いてつい聞き返したものの、それは間違いなく図星だった。



幼馴染は、やはり侮れないらしい。




康二にああ言わせてしまった責任は、自分にあると思っていたのは事実で、今もそう思っている。



康二の傍にずっと付いていたにも関わらず、何も出来ずに悩ませて…


挙句の果てには辞めたいとまで思わせてしまった事、それは俺の過失に違いない。




しかし、その俺の意見を真っ向から否定する様に首を横に振り、切り替わった青信号でアクセルを踏むと、翔太はこっちを一切見ずに溜め息を吐いた。





渡「お前も大概バカだな。涼太が何も出来てないって言うなら俺はマジの役立たずだよ。てか、涼太以外のメンバー全員そうなるぞ。俺とか照とか康二に懐かれてると思ってたのに、初っ端で拒否られたし。」



宮「でも…」



渡「でもじゃねぇ。」





少し辛辣で…


厳しくて…



でも、それは翔太の優しさ。




また赤信号に捕まった事で苛々しながらも、話を続けてくれて…



【康二はもう大丈夫だ】


【あいつは強い】


【お前が気に病むとまた悩み出すぞ】



なんて最後に言ってくれた言葉は、自分の頑固な意見よりも何故だかスッと納得出来て、静かに頷いた。

42話→←40話



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (386 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
1271人がお気に入り
設定タグ:SnowMan , 向井康二 , 病系
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

和音(プロフ) - ほのかさん» 初めまして。コメントありがとうございます!そう言って頂けて、とても嬉しいです(^^)まだまだ稚拙な文章ではありますが、引き続きお付き合い頂ければ幸いです(^^) (2020年5月19日 18時) (レス) id: eff15bf988 (このIDを非表示/違反報告)
ほのか(プロフ) - 初めてコメントさせていただきます。この占ツクでたくさんの作品を読ませていただいてるのですが、主様の作品が今1番更新されて嬉しい作品です!!すごく大好きです!これからも楽しみにしています^ ^ (2020年5月19日 14時) (レス) id: 8996cfb164 (このIDを非表示/違反報告)
和音(プロフ) - ゆうさん» コメント並びに、嬉しいお言葉をありがとうございます!まだまだ序盤ではありますが、引き続きお付き合い頂ければ幸いです(^^) (2020年5月17日 22時) (レス) id: eff15bf988 (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - めっちゃ引き込まれました!更新楽しみにしています!頑張ってください! (2020年5月17日 20時) (レス) id: a893233080 (このIDを非表示/違反報告)
和音(プロフ) - ぴぴたんさん» 初めまして。コメントありがとうございます!そう言って頂けて嬉しい限りです(^^)まだまだ始まったばかりで先は長いですが、引き続きこの作品を宜しくお願い致します(^^) (2020年5月15日 23時) (レス) id: eff15bf988 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:和音 | 作成日時:2020年5月10日 19時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。