story＊239 ページ44
縋る様な、助けを求める様な、照史の悲痛な声。
大勢の部下の死という衝撃と心の痛み。
誰よりも…俺には、照史の気持ちが分かるから。
同じ【国の警察組織の長】という立場で、この戦いによって部下を数多に失った。
自分のせいで死なせてしまったんじゃないかと思ってしまうその心情を、十二分に理解できるから。
…せやから、俺はその照史の声に…願いに…電話越しに想像出来る表情に…溢れそうになる何かをｸﾞｯと堪えて、大きく深呼吸してから頷いた。
藤｢淳太がっ…能力消滅薬を完成させて、陽葵王女様へ投与した。【王女様の能力覚醒薬を生み出す】という能力は、完全に消滅したらしい。
…ｯ…俺達の部下は、決して無駄死になんかじゃない…この国と王女様を救った英雄や。俺達が、そう信じてやろう。｣
桐｢っ…あぁ、せやな。
…王立騎士団長 桐山照史、副団長 浜中文一、その他団員17名。戦い抜いた誇りと散っていった仲間の勇姿を胸に刻み、王様の御前にて敬礼をさせて頂きたく思う。藤井護衛団長様。｣
藤｢あぁ、分かった。太陽特区、王宮地下シェルターにて待つ。｣
あまりに形式的で、軍令的な会話。
でも今の俺達には、それが一番悲しみと苦しみを伴わずに行えるもので…
照史の "はっ、承知しました" なんて堅苦しい返事を聞いた後、スマホを耳から遠ざけ通話を切り、もうとっくに電話を終えてた望に続いて王様の元へと戻った。
横｢っあぁ藤井、桐山はどうやったっ？無事かっ？騎士団はっ？｣
藤｢桐山団長、浜中副団長の両名は無事な様です。しかし…風地区支部の団員並びに太陽特区より派遣された本部の団員、計約300名が殉職し残った者は17名。
騎士団にとって…そして我が国にとって、尊い武官達の命を奪われ、多大なる損失となりました。｣
横｢ｯ…そうか…｣
王女様をお救いできたというのに、王様の御尊顔が晴れることはなく静かに目を伏せられ、腕にお抱きになった王女様の寝顔を見つめてｷﾞｭｯと口を結ばれる。
…当然や。
陽葵王女様を救う為、被った代償が…失った命の数が多すぎたんや。
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ぷにぷに部部長@狐瑠璃(プロフ) - 和音さん» もうどんどん行っちゃってください！もちろん完結まで絶対読みます！vol.6.7に収まらなくても、10でも20でも付いて行きます！！ (2020年3月2日 16時) (
レス) id: 37843f0dfb (このIDを非表示/違反報告)
和音(プロフ) - ぷにぷに部部長さん» 再びのコメント、並びに応援ありがとうございます(^^)予定よりかなり長くなってきてしまったので、vol.6かvol.7までに収まるといいなと思っている所ですが、完結までお付き合い頂けると嬉しいです。これからもこの小説をよろしくお願いします(^^) (2020年3月1日 18時) (レス) id: eff15bf988 (このIDを非表示/違反報告)
ぷにぷに部部長 - ついにvol.5まで来ましたね！毎日更新楽しみにしてます！これからも頑張ってください！ (2020年2月28日 17時) (レス) id: 37843f0dfb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：和音
| 作成日時：2020年2月27日 15時
