story＊238 ページ43
＊藤井side＊
王様のご命令の元、望と2人で皆の居る場所から離れて…血に塗れたナポレオンコートの内ポケットから取り出したスマホを操作し、電話を掛けるは風地区に居る照史。
正直無事かどうか分からんし、何かあったらって怖いけど…
だからこそ、安否の確認も兼ねて電話帳から桐山照史の名前を探し出して、発信をタップしてから耳に当てた。
1コール､2コール､3コールと空虚的な音が続いて、隣で望が部下と電話で話してるのを見つつ不安に駆られる。
藤｢出えへんな…｣
いくら待てども電話は繋がらへんくて、機械的な女性の "留守番電話サービスに…"みたいなガイダンスが流れるだけ。
けど、照史が…騎士団が全滅したなんて、皇帝が言うたらしい言葉を信じたくはないから。
もう一度掛けてみようと、履歴の1番上に指を伸ばすと…
急にスマホがﾌﾞﾙﾌﾞﾙと震えて、表示された名前を見て慌てて応答をタップした。
藤｢ｯ…もしもしっ、照史ｯ？大丈夫なんｯ？｣
桐《悪い、車の運転してて気付かんかってん。今、月第2地区ら辺を走ってるから、あと1時間ちょっとで太陽特区に着くと思う。
…王様に、大野と相葉も一緒やってお伝えして。》
藤｢あ、あぁ…おん、分かった。｣
親衛隊のあの2人も一緒って事は、きっと捕らえて護送中なんやろう。
…それはええとして、俺は照史の声がいつもの力強いそれじゃないことに気が付いて、そりゃ長い事戦った後やから当然やとは思ったけど心配で、もう通話を切ろうとしてるやろう電話口に呼びかけた。
藤｢なぁ、照史…大丈夫か…？｣
すると返って来たのは、やっぱりさっきと同じ覇気のない震え声で…一度俺の名前を呼ぶと、少し無理をするみたいに【全然大丈夫や】と呟く。
そして、その言葉尻に聞こえるか聞こえへんかｷﾞﾘｷﾞﾘの声量で、"俺はな" なんて付け足した。
藤｢え…？｣
桐《俺はホンマに全然平気や。怪我やって大した事ないし、車の運転やってできる。
…ｯでも、部下達はっ…俺の大切な団員達は…ｯ…300名以上命を落とした……もう二度と稽古をつけてやる事も、話すことやって出来ひんｯ…
なぁ、流星ｯ…あいつらの死は無駄じゃないよなっ…？そう信じてええんよなぁっ…？》
藤｢っ…｣
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 114人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ジャニーズWEST」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ぷにぷに部部長@狐瑠璃(プロフ) - 和音さん» もうどんどん行っちゃってください！もちろん完結まで絶対読みます！vol.6.7に収まらなくても、10でも20でも付いて行きます！！ (2020年3月2日 16時) (
レス) id: 37843f0dfb (このIDを非表示/違反報告)
和音(プロフ) - ぷにぷに部部長さん» 再びのコメント、並びに応援ありがとうございます(^^)予定よりかなり長くなってきてしまったので、vol.6かvol.7までに収まるといいなと思っている所ですが、完結までお付き合い頂けると嬉しいです。これからもこの小説をよろしくお願いします(^^) (2020年3月1日 18時) (レス) id: eff15bf988 (このIDを非表示/違反報告)
ぷにぷに部部長 - ついにvol.5まで来ましたね！毎日更新楽しみにしてます！これからも頑張ってください！ (2020年2月28日 17時) (レス) id: 37843f0dfb (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：和音
| 作成日時：2020年2月27日 15時
