story＊224 ページ29
神｢…それでは、先程の問いにお答え致しましょう。陛下が怖くないのか、とお尋ねでしたね。
私の答えは…YESです。命より大切な陽葵王女様を失う事に比べれば、貴方の事など怖くはありません。｣
二｢…ふふ、言うねぇ。｣
キッパリと言い切った事で、目の前の皇帝の顔色が変わった。
一瞬目を伏せてからもう一度俺の方を見据えたその瞳に、ハッキリと刻まれた【敵意】。
そして、ｽｯと左手を顔の横に上げたと思ったら、後ろに合図を送って…
その瞬間、軍服姿の男達がこっちに襲いかかって来た。
…上等や。
陽葵様を御守りする為やったら、命やって懸けてやる。
それが…俺達執事の"覚悟"や。
・
窓も無く外部の音も届かんシェルター内に、俺の左腕であるサブマシンガンの銃撃音が反響する。
刀を持つ皇帝の部下達を王女様の居られる後方へ行かせまいと、いつの間にか増員した20名弱VS俺一人で攻防を続ける。
相手は刀しか使えへんのやから、この左腕で遠距離から撃ち続ければ、理論上は王女様を御守りできる筈や。
…そう、理論上は。
神｢ｯ…ｹﾎｯ…ｺﾞﾎｯ…っ…はぁ…ヤバいな…｣
分かってはいたんや、こうなる事ぐらい。
ここから後ろの広い空間に居る全員を守る為に、激しく動き回って能力使って…
そんな事してたら、戦い始めて20分と持たずに咳が出始めた。
しっかりしろ、俺の体。
ここからが正念場や。
そう思っても、この体に理論は通用せえへん。
神｢っ…｣
呼吸の度に、ﾋｭｰ…ｾﾞｰ…なんて胸の奥から音が聞こえ、息苦しさから動きを鈍らされる。
それでも…俺が戦わなければ、王女様をみすみす奪われてしまうから。
仲間が傷付くかもしれへんから。
…俺は額に浮かんだ冷や汗を拭って、また近付いて来る奴らの足元を威嚇狙撃した。
(ｶﾞｶﾞｶﾞｶﾞｯ!)
『ｯ…！』
二｢ふっ、神山くん…君さ、持病の発作でも出てるんじゃない？酷い顔色。このままだと、僕達が何かする前に君が先に死んじゃいそう。そろそろやめなよ。｣
神｢ｯ…ﾋｭｰ…ｹﾞﾎｹﾞﾎｯ…いえ、私にはっ…陽葵様を御守りする使命と義務がっ…ｯ…ｺﾞﾎｯ…｣
呼吸がし辛い。
胸の奥に鈍い痛みを感じる。
大きな発作の予兆な気がして、ホンマに嫌な予感しかせえへんけど…
首に締めたクロスタイの下辺りの燕尾服の胸元を力強く握り締めて気力を保ち、座り込みそうになる脚に力を込めて体勢を保った。
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ぷにぷに部部長@狐瑠璃(プロフ) - 和音さん» もうどんどん行っちゃってください！もちろん完結まで絶対読みます！vol.6.7に収まらなくても、10でも20でも付いて行きます！！ (2020年3月2日 16時) (
レス) id: 37843f0dfb (このIDを非表示/違反報告)
和音(プロフ) - ぷにぷに部部長さん» 再びのコメント、並びに応援ありがとうございます(^^)予定よりかなり長くなってきてしまったので、vol.6かvol.7までに収まるといいなと思っている所ですが、完結までお付き合い頂けると嬉しいです。これからもこの小説をよろしくお願いします(^^) (2020年3月1日 18時) (レス) id: eff15bf988 (このIDを非表示/違反報告)
ぷにぷに部部長 - ついにvol.5まで来ましたね！毎日更新楽しみにしてます！これからも頑張ってください！ (2020年2月28日 17時) (レス) id: 37843f0dfb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：和音
| 作成日時：2020年2月27日 15時
