story＊193 ページ48
俺の一言を皮切りに、素早く避難へと動き出す事になったこの場の全員。
横｢重岡、王女を抱いたまま1階へ走れ。
神山、お前に無理をさせる訳にはいかんけど…今は如何せん時間が無い…｣
神｢大丈夫です、王様。走れます。｣
重｢ちょっ、神ちゃんっ！？何言うてるんっ！？｣
神ちゃんは気管支喘息を持ってる筈。
激しい運動をすれば発作が誘発されて、苦しむ事になるのは神ちゃん自身。
しげが止めようとするのは当然の事やけど…神ちゃんは首を横に振って、意思は固いみたいやった。
神｢さっき吸入しといたから予防できてる筈や。小走りくらいならできる。…俺やって、王女様をお守りしたいんや。｣
重｢神ちゃん…｣
横｢…仕方ない。許可しよう。
その代わり、少しでも喘鳴や咳が出たら小瀧に担がせる。それでええな。｣
神｢はい。感謝致します、王様。｣
ホンマに体は大丈夫なのか、この判断は間違ってへんかったのか分からんけど…
神ちゃん本人と王様がお決めになった事やから正しいと信じて、地下シェルターの入り口がある1階のロビーに向かう為、王様と王女様､しげと神ちゃんと一緒に王様のお部屋を出た。
…勿論、王様も俺も剣を腰元に装備した上でな。
小｢参りましょう。EAST軍機の着陸まで時間がありません。｣
横｢あぁ、行こう。｣
長い廊下を走り出す、王様としげと神ちゃん。
俺はその一番後ろをお付きのメイド達と共に走り、神ちゃんの様子を気にしながら追いかける。
王様､王女様､しげ､神ちゃん､俺…それから王様のお付きのメイド6名に、王女様のお付きのメイド4名。
大きい筈のエレベーターに総勢15名がｷﾞｭｳｷﾞｭｳ詰めになりつつ乗り込んで、数十秒だけすし詰めを耐えたら思ったより早く1階に到着。
そして、ロビー中央の大階段の裏へ向かおうとすると…
外からﾊﾞﾗﾊﾞﾗとプロペラ音が聞こえて、王女様とメイド達が"ﾋｯ!"と声を漏らした。
小｢ｯ…音が近いっ…王様、急ぎましょう！｣
横｢っ、あぁ。｣
大階段側面にあるドアを開け、中にもう1つある扉に付けられたタッチパネルを操作する。
指定された8桁の番号を打って、解錠音が鳴った事を確認してからノブを引くと、そこには小さなエレベーターの扉が。
…これが、地下シェルターへの入口の一つや。
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和音(プロフ) - ぷにぷに部部長さん» コメントありがとうございます。SF系の漫画をよく読むので、そちらに作風が寄ってしまうのかなと思いつつ、美しいというお言葉を頂けた事に驚きと共に嬉しい気持ちでいっぱいです(^^)至らない所も多々あるかと思いますが、これからも読んで頂けると嬉しいです(^^) (2020年2月21日 22時) (
レス) id: eff15bf988 (このIDを非表示/違反報告)
ぷにぷに部部長 - ローゼンボーイズの方も、vol.1からずっと読んでいます！和音様の世界観は、あんまり上手く言えないんですけど、なんかきらきら、ふわふわしてて、人一人の設定や、小物（？）の名前などが凄く凝っていて、一つ一つが美しいような感じです！ (2020年2月21日 19時) (レス) id: 37843f0dfb (このIDを非表示/違反報告)
ぷにぷに部部長 - はじめまして、第1章の頃から、愛読させていただいてます！一話読む度に、どんどん和音様の世界観に引き込まれていきます！初めからワクワク、ドキドキ？笑が止まりません！！更新頑張ってください！ (2020年2月21日 18時) (レス) id: 37843f0dfb (このIDを非表示/違反報告)
ゆず(は)(プロフ) - 和音さん» 和音さんの表現の仕方や細かい設定、言葉遣いがとても惹かれて更新楽しみにする日々です！長編を書くのは根気がいるのでとても大変だとは思いますが、陰ながら応援しております。 (2020年2月19日 10時) (レス) id: 72b049040e (このIDを非表示/違反報告)
和音(プロフ) - ゆず(は)さん» 初めまして。コメントありがとうございます。シリーズ物の長編小説ばかり書いているので、飽きられていないかな...と心配でしたが、そう言って頂けて嬉しいです(^^)お話はまだまだ続きますが、引き続きこの小説を宜しくお願いします(^^) (2020年2月17日 17時) (レス) id: eff15bf988 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：和音
| 作成日時：2020年2月15日 10時
