ありがとう×2 【にのみや】-完結- (ページ12)

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■ ページ12

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付き合って2年、俺とAは晴れて結婚した。
ﾌﾟﾛﾎﾟ-ｽﾞを俺からして、彼女は受け入れてくれて。元々同棲してたし大した変化はないけど…

やっぱり、ちゃんとしたいじゃん？
俺だって、やるときはやるんですよ。

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ｼｬﾜ-ﾙ-ﾑから出ると、仕事から帰って来たAと目があった。
仕事帰りに通り雨に見舞われ、げんなりしていた気分が晴れる。

ｼｬﾜ-を浴びていた理由を説明しながら台所に入り、冷蔵庫を開けて缶ﾋﾞ-ﾙを二つ取り出す。片方をAに差し出せば、彼女は口元を緩ませた。

「いる？」
「 ...頂きましょう」

缶ﾋﾞ-ﾙを飲みながら、ﾃﾚﾋﾞを二人でぼんやり眺める。

それだけなのに何故だか幸せそうなAを見てると、俺も幸せな気分になる。
付き合った当初から、彼女の笑みが俺は特別好きだった気がする。

「 ...っていうかさ、Aさんはいつ俺の事名前で呼ぶのかね」

不意にからかいたくなってそう言った。
案の定、Aはきょとんとした顔でﾌﾘ-ｽﾞしてこちらを見ている。

「え、なに突然」

「いや、だってあなたも二宮でしょ」

そう返してやると、癖だから、と顔をほんのり赤く染めて。

「ちゃんと呼ぶように頑張ります」

「今どうぞ？」

「今は無理。恥ずかしい」

…うん。楽しい。

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