doll＊481 ページ41
青｢元々…心臓に病気を抱えてて、治る見込みはないって言われててんけど…遂に力尽きてもうたらしい。
…ジュンタの目の前で。｣
リュウセイの口から出る言葉が…
変えようのない現実が…
衝撃過ぎて、声も出せず…リアクションもとれず…茫然としてたら…
また、ジュンタの閉じられた瞳から涙が流れ…こっちまで泣きそうになった。
『…じゃあ、ジュンタは…現実世界に帰ったら、独りぼっちって事…？』
青｢うーん…多分、もう新しい契約の指輪は生成されてると思うけど…
…翔くんの為に命を投げ打ったジュンタの事やし、もうマスターは作らんと思う。｣
『そんな…』
折角ローザミスティカが戻ったのに、薇を巻いてくれるマスターが居ないなんて…そんなの、悲し過ぎる。
…そう思ったら、ﾎﾟﾝｯと頭に名案が浮かんで…リュウセイの肩を叩いた。
『ねぇ、ジュンタもウチで暮らせないかな？』
青｢えっ？｣
『私と契約してくれなくてもいい。…ただ、命を繋ぎたいの。
それに…ウチにはリュウセイもだいちゃんも、のんちゃんもいる。
あっくんもたかくんも…きっとトモヒロくんだって遊びに来てくれる。
…兄弟皆が集まってるのに、そこに第1ドールが居ないなんて寂しいじゃない。
皆の…大切なお兄ちゃんなのに。
…駄目かな、リュウセイ。』
話の途中から、リュウセイが俯いてってるのが気になってて…不安になりながらも、そーっと顔色を伺うように聞いてみると…
私の声に反応して上げたリュウセイの顔は…予想に反し笑顔だった。
青｢もう、アカリ…そういう所。｣
『何、ごめん。』
青｢ちゃうって、アカリ…優し過ぎんねん。
…そういう所が大好きなんやって…もう…｣
笑顔のまんま器用に溜息をついたリュウセイは、そのままジュンタの鞄の蓋を閉めて…
【ええやん。】って、いつもみたいに片方の口角を上げた。
『本当に…いいの？』
青｢おん。本人が何て言うかやけどな。｣
『じゃあ、早く起こして聞いてみよ！』
青｢ふふ、せやな。…ほな、早よ帰ろ！｣
『うん！』
善は急げって事で、手早くジュンタの鞄の留め金を閉めて…だいちゃんの鞄を持ってるのと反対の手で、持ち手を持つと…
花束を抱えたままのリュウセイと一緒に立ち上がった。
青｢行こう、現実世界に。｣
『うん。帰ろう、私たちの家に。』
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みゅー - とても面白かったです！引き込まれました！！素敵な作品ありがとうございます(*´ω｀*) (2020年4月2日 0時) (
レス) id: dcdf60e661 (このIDを非表示/違反報告)
和音(プロフ) - てぃてぃさん» コメントありがとうございます！作者自身若干の不完全燃焼に加え短編集を読みたいという方もいらっしゃいましたので、いつか庭師の双子の活躍も実現できたらいいなぁと思っております(^^)なお、予定については未定ですので、作成出来ない場合もありますm(_ _)m (2019年10月10日 20時) (レス) id: eff15bf988 (このIDを非表示/違反報告)
てぃてぃ - 続編と言うかわからないのですがダイキとトモヒロの二人揃ったときの「夢の庭師」の活躍を見たいです！ (2019年10月5日 1時) (レス) id: 918ca3f2a8 (このIDを非表示/違反報告)
和音(プロフ) - Nagihimeさん» コメントありがとうございます。お返事遅くなりすみません！そう言って頂けると、とても励みになります！現在連載中の【小さなセカイの中で。】シリーズも宜しくお願い致します(^^) (2019年10月1日 19時) (レス) id: eff15bf988 (このIDを非表示/違反報告)
Nagihime - 凄くおもしろかったです!!!!私は室担の黄色ジャス民なので、ジュンタとリュウタが出てきて嬉しかったです!!これからも応援してます!!!! (2019年9月26日 17時) (レス) id: b07ee6c15c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：和音
| 作成日時：2019年5月28日 9時
