doll＊478 ページ38
リュウセイが…自分の胸元に手を当て、目を閉じる。
…すると、物凄い強さの青色の光と共に一つの大きなローザミスティカが現れ、ｷﾗｷﾗと輝いてリュウセイの小さな手の上に静かに乗っかった。
青｢…お父様。｣
《…あぁ。一つになったローザミスティカを、今再び割り分ける。》
『っ…』
私達ドールマスター5人の真ん中で、消えない光が照らす2人の顔。
リュウセイとローゼンは、ローザミスティカを中心に身を寄せ合うと…何かを願う様に目を瞑った。
…その、次の瞬間……ﾊﾟｷﾝｯ!というローザミスティカの砕ける高い音が聞こえた。
《…ジュンタ、タカヒロ、アキト、ダイキ、トモヒロ、ノゾム…お前達の新しい命だ。
もう…決して奪われる事などない。
…そして、リュウセイ…お前は…最高の息子である。その魂が欠片一つになったとしてもだ。》
青｢ありがとうございます、お父様。｣
ゆっくりと…ローゼンに頭を下げてお礼を言うリュウセイ。
そのリュウセイの小さな頭を…優しく撫でるローゼン。
…柔らかい空気感の中、バラバラになったローザミスティカの欠片は…青い光を纏ったまま2人の元を離れ、、
鞄の中で眠る、6人の兄弟の所へ。
二｢あっ…｣
相｢こっちに…｣
…それぞれの胸に1つずつ、吸い込まれるように入っていった宝石は、直ぐに青色の発光を止め…
ジュンタは黄色…
たかくんは紫…
あっくんは橙色…
だいちゃんは赤…
トモヒロくんは緑…
のんちゃんは桃色に……優しい光を放ち始めた。
…これは、つまり…ローザミスティカがリュウセイの物から、正式に皆の物になったという事。
《…私の最期の務めは終わった。この場に私は邪魔であろう。》
『えっ、あのっ…ローゼンさんっ、行っちゃうんですか？今から貴方の息子達が生き返るのに？』
《息子達の”一番”は、もう私ではなく君達だ。…この場に私は必要ない。》
ローゼンは…私に向けて優しく微笑み、一瞬顔を俯かせてから私達に背を向けた。
少しだけ見えたその表情が、何処と無く寂しそうな気がしたけど…
こちらを振り向きもせず車椅子を漕いで、どこか暗闇の中に消えてしまったから…見間違いかもしれないし、結局はよく分からなかった。
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みゅー - とても面白かったです！引き込まれました！！素敵な作品ありがとうございます(*´ω｀*) (2020年4月2日 0時) (
レス) id: dcdf60e661 (このIDを非表示/違反報告)
和音(プロフ) - てぃてぃさん» コメントありがとうございます！作者自身若干の不完全燃焼に加え短編集を読みたいという方もいらっしゃいましたので、いつか庭師の双子の活躍も実現できたらいいなぁと思っております(^^)なお、予定については未定ですので、作成出来ない場合もありますm(_ _)m (2019年10月10日 20時) (レス) id: eff15bf988 (このIDを非表示/違反報告)
てぃてぃ - 続編と言うかわからないのですがダイキとトモヒロの二人揃ったときの「夢の庭師」の活躍を見たいです！ (2019年10月5日 1時) (レス) id: 918ca3f2a8 (このIDを非表示/違反報告)
和音(プロフ) - Nagihimeさん» コメントありがとうございます。お返事遅くなりすみません！そう言って頂けると、とても励みになります！現在連載中の【小さなセカイの中で。】シリーズも宜しくお願い致します(^^) (2019年10月1日 19時) (レス) id: eff15bf988 (このIDを非表示/違反報告)
Nagihime - 凄くおもしろかったです!!!!私は室担の黄色ジャス民なので、ジュンタとリュウタが出てきて嬉しかったです!!これからも応援してます!!!! (2019年9月26日 17時) (レス) id: b07ee6c15c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：和音
| 作成日時：2019年5月28日 9時
