doll＊477 ページ37
青｢なぁ、アカリ…これはな、俺が決めた事やねんで？
…ロイスの座を捨てる事も、皆を生き返らす事も、全部全部…俺の望みや。｣
『ｯでもっ、リュウセイ…本当にそれでいいのっ？
…やっと、ロイスになれたのに……ずっと夢見てたんでしょ…？』
青｢そりゃ、勿論。
…でも、【ロイス】はお父様の中だけに生きる少年……俺はアカリと離れなあかん。
そんなん…辛いやん。
…大切になってもうたんやもん、大好きになってもうたんやもん…アカリの事。｣
揺るぎなく真っ直ぐに…ブルーのグラスアイが、私の目を見つめる。
その心に、後悔なんて…そんな事ある訳がないって、私に伝えるみたいに。
『リュウセイっ…』
青｢俺がWEST GAMEから学んだ事…それは、仲間の大切さ。
…俺がロイスでいることで、皆が大切な人と離れ離れになるなら…
俺自身も、アカリと離れなあかんのやったら…
…俺は、”至高”を捨てる。
それが…俺の目指してた、真のWEST GAMEやと思うから。｣
美しい白金の前髪の向こう…
決意に輝くその目には…一切の迷いはなく、微笑んだ表情からは兄弟に会える嬉しささえ感じられた。
…あぁ、そうか…リュウセイは、その考えこそが…その心こそが…至高なんだ。
…きっと、元の姿に戻ってしまっても、【第6ドール】に戻ってしまっても…彼は”ロイス”であり続ける。
《そろそろ時間だ、リュウセイ。》
青｢はい、お父様。｣
《…これより、ローザミスティカの再分配を行う。
…元マスター達、ドールを鞄に寝かせなさい。》
ローゼンの言葉を合図にしたように、どこかから聞き覚えのあるﾊﾟﾁﾝｯという指を鳴らす音がして…
目の前に、ﾎﾟﾝｯと5つの鞄が現れた。
《さぁ、どうぞ。》
『っ…』
…何度も何度も触れてきた、だいちゃんのアンティーク鞄。
その留め金をゆっくりと外して蓋を開け、たっぷりのシルクの中へ…だいちゃんの小さな体を横たえた。
『…また、会えるんだね。だいちゃん。』
そっと…小さくて丸っこい彼の頭を撫でてから…ドレスの裾を踏まないように立ち上がり、顔を上げる。
…すると、他の4人もそれぞれ終わったみたいで、皆鞄の前に立ち…ローゼンとリュウセイの方を見つめた。
《…では、リュウセイ…ローザミスティカを。》
青｢はい。｣
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みゅー - とても面白かったです！引き込まれました！！素敵な作品ありがとうございます(*´ω｀*) (2020年4月2日 0時) (
レス) id: dcdf60e661 (このIDを非表示/違反報告)
和音(プロフ) - てぃてぃさん» コメントありがとうございます！作者自身若干の不完全燃焼に加え短編集を読みたいという方もいらっしゃいましたので、いつか庭師の双子の活躍も実現できたらいいなぁと思っております(^^)なお、予定については未定ですので、作成出来ない場合もありますm(_ _)m (2019年10月10日 20時) (レス) id: eff15bf988 (このIDを非表示/違反報告)
てぃてぃ - 続編と言うかわからないのですがダイキとトモヒロの二人揃ったときの「夢の庭師」の活躍を見たいです！ (2019年10月5日 1時) (レス) id: 918ca3f2a8 (このIDを非表示/違反報告)
和音(プロフ) - Nagihimeさん» コメントありがとうございます。お返事遅くなりすみません！そう言って頂けると、とても励みになります！現在連載中の【小さなセカイの中で。】シリーズも宜しくお願い致します(^^) (2019年10月1日 19時) (レス) id: eff15bf988 (このIDを非表示/違反報告)
Nagihime - 凄くおもしろかったです!!!!私は室担の黄色ジャス民なので、ジュンタとリュウタが出てきて嬉しかったです!!これからも応援してます!!!! (2019年9月26日 17時) (レス) id: b07ee6c15c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：和音
| 作成日時：2019年5月28日 9時
