doll＊467 ページ27
青｢ｯ…｣
ジュンタが俺に託してくれたローザミスティカを握り締め…ロイスになる、そして一人きりになってもうたという現実に、茫然と座り込んでたら…
突然、背後からﾊﾟﾝｯと手を叩く音と俺の名前を呼ぶ声が聞こえて、我に返った。
ﾏｲﾅｽ｢やぁ、リュウセイ。お迎えに上がりましたよ。｣
青｢マイナス…？｣
ﾏｲﾅｽ｢えぇ。…でも最後ですし、私も正体を明かしましょうかね。｣
青｢…え？｣
マイナスは、急に意味の分からん事を言うたと思ったら…
一呼吸置いたあと自分の顎の辺りの皮を掴み、思いっ切り上へと引っ張った。
青｢…っえｯ？｣
被り物やったらしいウサギ頭をポイッと脱ぎ捨てたマイナスは、ただの人間…いや、髭面のイケメンになって…
自分の胸元に手を当て、ペコリとまるで執事のように深くお辞儀した。
櫛｢マイナス改め、櫛引と申します。｣
青｢マイナスが人間…？…あれだけｎのフィールドを自由に動いてたのに…？
…お前、お父様とどういう関係や。｣
警戒心を剥き出しにして、目の前の櫛引を軽く睨むけど…
櫛引本人はそんな事を気にもせず、俺の目を真っ直ぐに見つめてふんわりと微笑んだ。
櫛｢私は、ローゼン様の秘書です。…あの方に頼まれ、WEST GAMEの審判をしていました。
…そして、リュウセイ。
ゲームの勝者となった貴方を、迎えに来たのです。｣
青｢…お父様が、俺をお呼びで？｣
櫛｢はい。…ですから、その4つのローザミスティカをお飲み下さい。
あの方には…あまり時間が無いのです。お急ぎに。｣
櫛引の言うてる事は、よく分からんかったけど…
お父様がお待ちになってるなら急がなあかんから、ローザミスティカを握り締めてた右手を開き、一つ…トモヒロの魂の欠片を左手でそっと摘んだ。
青｢はぁ…よし。｣
小刻みに震える手で真っ赤な宝石を口元に近付け、そして…飲み込んだ。
途端に、俺の胸元は青色の光を放ち…身体の内側から温められるような感覚がする。
それは…また一人の兄弟の、魂を…生命を…この中に受け取った証。
青｢っ、ふぅ…｣
櫛｢では、あとの3つも…｣
青｢…分かってる。｣
まだ胸の発光が残っているうちに…と言葉を続けた櫛引に頷き…
俺は…タカヒロ、アキト、ジュンタのローザミスティカを飲み込み、この身体の奥深くへと沈めた。
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みゅー - とても面白かったです！引き込まれました！！素敵な作品ありがとうございます(*´ω｀*) (2020年4月2日 0時) (
レス) id: dcdf60e661 (このIDを非表示/違反報告)
和音(プロフ) - てぃてぃさん» コメントありがとうございます！作者自身若干の不完全燃焼に加え短編集を読みたいという方もいらっしゃいましたので、いつか庭師の双子の活躍も実現できたらいいなぁと思っております(^^)なお、予定については未定ですので、作成出来ない場合もありますm(_ _)m (2019年10月10日 20時) (レス) id: eff15bf988 (このIDを非表示/違反報告)
てぃてぃ - 続編と言うかわからないのですがダイキとトモヒロの二人揃ったときの「夢の庭師」の活躍を見たいです！ (2019年10月5日 1時) (レス) id: 918ca3f2a8 (このIDを非表示/違反報告)
和音(プロフ) - Nagihimeさん» コメントありがとうございます。お返事遅くなりすみません！そう言って頂けると、とても励みになります！現在連載中の【小さなセカイの中で。】シリーズも宜しくお願い致します(^^) (2019年10月1日 19時) (レス) id: eff15bf988 (このIDを非表示/違反報告)
Nagihime - 凄くおもしろかったです!!!!私は室担の黄色ジャス民なので、ジュンタとリュウタが出てきて嬉しかったです!!これからも応援してます!!!! (2019年9月26日 17時) (レス) id: b07ee6c15c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：和音
| 作成日時：2019年5月28日 9時
