doll＊415 ページ25
橙｢…じゃ…ぁ……ちょっと…だけ……寝てもええ…かなぁ…っ…
……俺…そろそろ…げんか…ぃ…｣
黄｢ｯ…せやなｯ……我慢は…体に毒やし……ゆっくり寝えや…アキト…っ…｣
ぐぅっと今にも溢れそうな涙を堪えて､昔みたいにそっとアキトのふわふわの髪を梳く｡
【今は泣くな】
【アキトの前では気丈に振る舞え】
そう…自分に言い聞かせ､アキトの頭を優しく撫でると､､､
…アキトはふんわりと幸せそうな顔をした。
橙｢…ぁ…りが…と……ジュンタ…く…ん…｣
…それが､何に対しての【ありがとう】なのかは分からへん。
でも……聞こえるか…聞こえへんか……ギリギリの小ささの声で…そう言い残し､､
…アキトは､力尽きるように目を閉じた。
黄｢ｯ…アキトっ…､､｣
…残された物､､
それは…繋がれたままの手の中に触れる、ローザミスティカ｡
…そして､少し離れた所に落ちてる…漆黒のスティック。
あのスティックは…アキトが【カーボナードで出来てて､めっちゃ強いねんっ！】って…鼻高々に自慢してたもの。
…お父様が特別に拵えてくださった､宝物なんやって｡
黄｢…っ､｣
いつかの言葉を思い出して､､､それなら忘れる訳にはいかんから…
貧弱な腕でアキトをお姫様抱っこしてどうにか立ち上がり、スティックを拾って短く畳んだ。
…すると､突然グラグラと地面が揺れ始めて､青空や辺りのヒマワリがボロボロと剥がれ落ち始めた。
黄｢…あかん。急がな。｣
…このフィールドは､もうじき崩れる。
…持ち主を失った世界は､消滅するから。
黄｢…アキト､行こう｡｣
無意識に…物言わぬアキトに声を掛けて､､､
グラグラと崩れ始めたこのフィールドから抜け出すため…
アキトを落とさんように気をつけながら､出口の扉へと走った。
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ななみ(プロフ) - アキトおおおおおおお泣うわああああああああ(´Д⊂ヽ朝から全部読んで感動しました泣決着の予想は付いていたが読み進めると悲しい気持ちになりました泣ジュンタくん！！アキトくん大好きだよ！！ (2022年11月22日 6時) (
レス) @page29 id: c060af3ed8 (このIDを非表示/違反報告)
和音(プロフ) - ８７８さん» コメントありがとうございます！そう言って頂けると嬉しく、とても励みになります(^^)これからもこの作品をよろしくお願い致します(^^) (2019年4月20日 19時) (レス) id: eff15bf988 (このIDを非表示/違反報告)
８７８ - いつも更新を楽しみにしてます！vol.9の更新がんばってください！ (2019年4月20日 19時) (レス) id: e0fce50eaa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：和音
| 作成日時：2019年4月20日 14時
