薔薇男子~ﾛｰｾﾞﾝﾎﾞｰｲｽﾞ~【jw】vol.5 (ページ29)

今日:3 hit、昨日:2 hit、合計:35,384 hit

doll＊219 ページ29

(ｶﾞﾁｬ)

『…お母さん、、？』

母｢アカリ話って何なの。

…今日は親戚が沢山集まっているから話をしたいのよ。早くして頂戴。｣

『…私、、今日でお母さんとのこんな関係…やめにしたいの…。』

母｢…っ、｣

お母さんは少し俯きながらそばにあったベッドに腰掛けて、その隣を一度叩いて【座りなさい】と一言。

心臓がバクバク言ってるのがわかるけど、、

【絶対に和解しなくちゃ】

【こんな関係いつまでも続けてちゃいけない】

っていう思いで、お母さんの隣に腰を下ろして、震える声で話し始めた。

『…私が小さい頃、、勉強が出来なくてお母さんを失望させ続けました……それが、全ての始まりでしょう…？

…本当に、私が悪いってことはわかってます。

月本グループの人間として……いや、お父さんとお母さんの子供として…不出来で……

…この家の子なら…人並みじゃダメなのに……いつもいつもどこか足りなくて……

本当…ごめんなさい…っ、、』

母｢…アカリ、｣

『…でもっ、、それでも私はっ…褒めて欲しかった…愛して欲しかった…ｯ…

お兄や妹達みたいに…【いい子ね】って抱きしめて欲しかった…！』

母｢…アカリ、、っ違うの…違うのよ…っ！｣

『……え？』

…お母さんの大きな声で顔を上げると……目に涙を浮かべた【初めて見るお母さん】がそこにはいた。

母｢貴女のせいじゃないのっ…、違うのよっ…、、全部全部…私が悪いの…っ…

ｯ貴女にそんなことを言わせてしまって、ごめんなさい…っ…｣

『どういう…こと…？』

母｢…っ貴女は……私と同じだったの…

老舗製菓店の一人娘で、恵まれた生活だったのに…勉強が出来なくてまともな大学も出られなかった私は、両親に【無能な子】【いい大学も出られないなんて…】と言われて、家業も継がせてもらえなかった。

私は…自分の子供には皆、そうなって欲しくなくて……昔の私のように勉強の理解に時間がかかった貴女だけに厳しく当たってしまった。

結局は…あの時の両親のように貴女を苦しめているだけになってしまったのに、私にはもうどうすることも出来なくて……

貴女への愛情の注ぎ方がわからなくなって…

…いつのまにかこんな関係になってしまった。

本当に、、ごめんなさいっ……｣