doll＊173 ページ32
＊紫side＊
紫｢…んっ…しょ……よいっ…しょ…｣
アキトや双子みたいに鞄で空を飛ぶことが出来ひん俺は、重たい鞄を引き摺ってシェイと一緒に歩いて帰る。
…暫く歩くと、見えてくるんは青い屋根の大きな洋館。
さとくんのお家兼アトリエや。
紫｢ふぅ…やっと着いた……｣
ドールにとってはかなり重たく感じる扉を引いて中に入ると、シーンと静まり返っとって人の気配は無い。
まぁ、さとくんは居るんやけど。
…とりあえずその辺に鞄を置いて、高くて上がりにくい階段をあがる。
紫｢さとくーん…｣
絵の具の匂いが充満する2階の一番奥、窓辺に置かれたキャンバスの前に座ってる背中に近づくと、規則正しい寝息が聞こえた。
紫｢さとくん、さとくん…起きて。｣
大｢…ん…？…あ、たか…おかえり。｣
紫｢ただいま。｣
少し疲れた様子でふにゃって微笑んださとくんの目の下には隈が出来とって…
…また徹夜してもうたんやろなぁ、、
紫｢…さとくん、昨日の晩と今日の朝…ご飯食べた？｣
大｢あー…忘れてたぁ…｣
紫｢ほな、カレー温めてくるな？レトルトまだあったやろ？｣
大｢うん……たか、ありがとぉ…｣
また、ふにゃって微笑みながら俺の頭を撫でてくれるさとくんに頷いて、俺は下に降りるために階段に向かうと、後ろで絵筆を取る音がした。
さとくんの体が心配やけど、さとくんは世界的に有名な芸術家やから…忙しいお仕事の邪魔したらあかん。
紫｢…っ、、｣
…昨日の事で…ホンマは気持ちが参ってて……一回でいいから抱きしめて欲しかったけど……さとくんの邪魔はしたないから…我慢しよう。
…そう思ったのに、後ろから優しい声で呼び止められた。
大｢…待って、たか。｣
紫｢…なに…さとくん…｣
大｢…何かあった？たか、全然笑わないから…｣
…さとくんは、見てへんようでよう見てる。
ｯ…我慢しようと思ったのに…出来ひんくなったやんか…。
紫｢ｯ……俺の話して…絵の邪魔にならへん…？｣
大｢うん。そろそろ描き終わる所だし。｣
紫｢…っ…実は……昨日…ｯ昨日なっ…──────｣
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登場人物追加です。
＊大野智＊
・世界的に有名な芸術家
・基本作品以外に無頓着な性格だが、タカヒロの事は大切に思っている
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祐莉 - 小瀧君がピンチな中異変に気付いた藤井君達がどうするのか気になります。相葉ちゃんの設定ありがとうございます。本業は、モデルさんなんですね。それに、相葉ちゃんの以前の反応的に、あかりちゃんと相葉ちゃん面識がありそうで、今後の展開にわくわくです♪ (2018年9月21日 2時) (
レス) id: ea9cf53e18 (このIDを非表示/違反報告)
和音(プロフ) - 祐莉さん» いつもご愛読ありがとうございます！2人の設定の事ですが、この後の『悲劇』からどんどん絡んでいきますので、それからになりますね。もう少しだけお待ちいただけると嬉しいです(^^) (2018年7月25日 7時) (レス) id: eff15bf988 (このIDを非表示/違反報告)
祐莉 - お久しぶりです。悲劇が何なのか凄く気になります。それに、のんちゃんの秘密も気になりますね。そういえば、大野君と相葉ちゃんの設定を載せるのは、あかりちゃんたちと絡んでからですか？ (2018年7月25日 3時) (レス) id: ea9cf53e18 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：和音
| 作成日時：2018年6月29日 14時
