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3-1*何処 ページ9

「…あ」


旧校舎の放送室。


そこでふよふよと浮いていた少年つかさは急にピタリと止まり、短く声を上げた。



日向夏彦はそんなつかさに首を傾げる。



「?どうしたチ」



…ビ。


言葉が遮られた。




「あああああああああ!!!!!!」


「ッなああああんだよ!?!?!?」




つかさと、他でもない自分自身の大声に。



すぐ耳元で発せられた2人分の大声に、

七峰桜は酷く顔を顰める。


読んでいた本を閉じ、それで夏彦を殴った。





「ぶっっ」



「静かにして夏彦。」



「俺だけですかお嬢!?」




夏彦は涙を流しながら元の原因、つかさを睨む。



「ったく…どうしたんだよ?」




つかさは子供のように頬を膨らませ、

分かりやすく不機嫌だ。



「…あまねに(ナマエ)取られたー!」




聞かない名前に桜と夏彦は一瞬顔を見合わせた。



「(ナマエ)…あぁ、お気に入りの子ね。
お兄さんに取られちゃったの?」



一度しか会ったことのない彼女の存在を思い出す。

するとつかさはにぱっと笑う。



「そー!
…俺だけのモノだったのにぃ。」



でもその笑顔はすぐ狂気的なものに変わった。


そしてブツブツと何が言いながら考え出す。



微かに聞こえる言葉は恐ろしい言葉ばかり。



桜も夏彦も、心の中で殆ど会話もしたことのない少女を同情していた。





「…あはっ。いーこと思い付いた。」









.

.

.




段々と意識が浮上してくるのが分かる。





最初に感じたのは澄んだ空気。



私の領域、…あの図書館は少し埃っぽい。

何気にこういう空気は久し振りだ。





次に暗闇。



私の領域は時間が止まっている。

というより、数分間が永遠にループしている。



ずっと夕方のまま。

正直1時間に何度も夕焼け放送を聞くのでたまに気が狂いそうになったり。





何が言いたいか。




此処は、私の領域じゃない。


勝手に領域から出たら________





『んー?…何で逃げるの?』


『…あ!もしかして鬼ごっこしたいの!?』







嫌でも忘れられない恐怖。



無理矢理意識を覚醒させて、


がばっと起き上がる。






「「い"っ」」




瞬間。


おでこに激痛。







✂-------------㋖㋷㋣㋷線-------------✂



更新遅い上に数話分データ吹っ飛びました…

うふふ…


泣きそうです。



お気に入り登録者200人超えていてもうびっくりです…ありがとうございます…!

3-2*逃走→←2-3*無知



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ハヒフ - そこでやめないでくれぇピエン (2022年2月21日 21時) (レス) @page19 id: ee79ae4f81 (このIDを非表示/違反報告)
刃華禰 - 更新待ってます!! (2020年3月25日 14時) (レス) id: 022f9f82f7 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきもち。(プロフ) - そうなんですね!ありがとうございました! (2020年3月16日 10時) (レス) id: 9402601da5 (このIDを非表示/違反報告)
ニノミ(プロフ) - ゆきもち。さん» すみません…わからないです…。本作品のcssは他の作者さんが配布していたものを使用しているのですが、その作者さんがいつの間に占ツクを退会されたのかアカウントが消されていて配布も行っていないようです。お役に立たずごめんなさい…。 (2020年3月16日 10時) (レス) id: 913fcb9d41 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきもち。(プロフ) - cssのパスってなんですか?? (2020年3月16日 0時) (レス) id: 9402601da5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ニノミ | 作成日時:2020年2月18日 20時

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