3-4*平和 ページ12
「2時間待たせて第一声がソレなわけ!?」
「う…ゴメン……。」
待っててくれてたのは嬉しいけど怒りのオーラでそんな顔絶対できない。
「いや…もう絶対帰ってるかと____」
珍しく許してくれないので言い訳を始める。
が、
「約束くらい守るよ!」
「ゴメンナサイ」
その言葉を遮られ、反射的に謝る。
本気で、怒って…?
「………はあ。」
普は溜息を吐き、そのまま歩き出した。
普は気付いたら一緒の幼馴染みだ。
いつもくだらない言い合いばかり。
でも喧嘩はしたことない。
私はいつも怪我ばかりだから、"誰かにいじめられてる子"って認識されている。
友達なんてできなかった。
だから普は唯一の大切な親友。
…そんな普を怒らせてしまったかもしれない。
どうしよう。
私、普に嫌われたら…!
普の腕を掴み、振り向かせる。
「本当にごめん。怒ってる、よね。
…私のこと、キライになった?」
怖くて顔を見られない。
普の手がこちらに伸ばされるのが分かって、思わずぎゅっと目を瞑った。
「え」
すると優しく撫でられた私の頭。
驚いて普を見ると、凄く悲しそうで、でも優しい表情をしていて。
「………心配した。」
その一言だけで、泣き虫な私は涙が出る。
普は当たり前のようにその涙を指で拭った。
「…Aのこと嫌いになんて、
絶対、…ならない。」
最後の方なんか殆ど聞こえなかったけど、すごく嬉しくて笑顔が
「……ありがと。」
「ッ、そ、そんなことよりさ!…今日はもう月が見えるよ。」
恥ずかしいのか赤面しながら急に話し出す普。
「あ、ほんとだ!
…38キロメートルだっけ?」
そう言えば君は呆れたように笑った。
「…ばーか。38"万"キロメートルだよ。
なんで星好きなのに何も覚えてないの?」
私のことを馬鹿にしているのに声は優しくて、
「え?あ、そっか。でも…38キロメートルだったら、いつでも2人で月に行けちゃうね!」
勉強はできないくせに星に関しては凄い詳しい。
「…ふ、あはは!変なA。」
その笑顔が、好き。
「なッ、普も人のこと言えないでしょ!」
君の全てが大好きだった。
君がいるだけで世界の全てが綺麗に見えた。
でも、この関係を崩したくはないから。
この気持ちは伝えるつもりはないよ。
________ずっと
この時間が続けば良かったのに。
273人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ハヒフ - そこでやめないでくれぇピエン (2022年2月21日 21時) (レス) @page19 id: ee79ae4f81 (このIDを非表示/違反報告)
刃華禰 - 更新待ってます!! (2020年3月25日 14時) (レス) id: 022f9f82f7 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきもち。(プロフ) - そうなんですね!ありがとうございました! (2020年3月16日 10時) (レス) id: 9402601da5 (このIDを非表示/違反報告)
ニノミ(プロフ) - ゆきもち。さん» すみません…わからないです…。本作品のcssは他の作者さんが配布していたものを使用しているのですが、その作者さんがいつの間に占ツクを退会されたのかアカウントが消されていて配布も行っていないようです。お役に立たずごめんなさい…。 (2020年3月16日 10時) (レス) id: 913fcb9d41 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきもち。(プロフ) - cssのパスってなんですか?? (2020年3月16日 0時) (レス) id: 9402601da5 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ニノミ | 作成日時:2020年2月18日 20時