After that《120話より》Jun ページ12
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『私、今日の午後には実家の北海道に帰ろうと思うんです』
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潤 「…」
Aは俺にそれだけ言い残してこの家を出て行った。
そんな彼女に俺はかけてやる言葉も見つからずただ見送るだけしか出来なかった。
本当は『行くな』そう言いたかった。けど、簡単には出て来なくて。
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他のメンバーには言葉もかけずこの置手紙だけを残して行った。
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お前のことだから他のメンバーに迷惑かけるとか思ったんだろ？
そういうところが…そういう謙虚なところが好きだったんだよ。バーカ。
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だから最後に俺が出来ること…
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雅 「一言言ってくれれば…」
翔 「何も言わずに出てっちゃうなんてな」
智 「神崎ちゃん居ないと…オイラ寂しいよ」
名残惜しそうに置手紙を見つめるメンバーをよそに俺はある奴の帰りを待つ。
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潤 「…そろそろだよな」
時計を確認しているのも束の間、予測通りガチャッと家のドアが開く音が聞こえた。
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ごめん、A。…約束破って。
でも、こんなんで終わりなんてどうしても俺、許せねぇんだよ。
名前には幸せになってもらわなきゃ、俺の為にもならない…から。
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和 「…潤くん」
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相葉さんの言葉もよそに俺は思わずニノのシャツの胸ぐらを掴んだ。
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作者名：大宮華花
| 作者ホームページ：http://s.ameblo.jp/nino1206smile/
作成日時：2020年5月4日 20時
