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翔「にの？」
和「ふふ、ごめん。」
ふわりと笑って溢れ出た涙を拭う。
和「なんか、涙出てきちゃった」
翔「どした？」
和「なんかおれ思うんだよね。何か大切なものを忘れていってる気がするって」
翔「大切なもの？」
和「うん。それが何かは分かんないけど、でも自分の中からどんどん無くなっていってる気がして怖くなるの」
そう言ってまた前を向いて歩き始める。
和「そんなこと、誰にでもあるはずだけど、昨日あったことを明日の自分はどれくらい覚えてるかっていうのと一緒で、過去の大切なものを未来の自分が忘れていってるの」
翔「うん、、」
和「それに慣れちゃうと明日を追いかけることができなくなるんじゃないかって思うけど、でも、本当はそんなこと、考えすぎなくていいっていうのも分かってる。
だって、未来は誰にもあると思うから」
翔「にの、、」
和「右も左も分からないままここまできたけど、いつかここにいる意味を見つけられると思ってる。」
翔「そうだね。最近ずっと考えてたのはそれ？」
和「え？、、うん。おれそんなに顔に出てた？」
翔「なんかずっと考えてますって顔はしてたよ」
和「ふふ、おれ翔ちゃんに隠し事できないね笑」
翔「おれは理屈とか、よく分かんない。
けど、あの頃に負けないように毎日を思うままに進もうって思ってるかな」
和「うん」
翔「でも毎日楽しい。それだけでも十分だと思うよ？」
和「そうだよね。俺は今毎日楽しいし、それだけで十分だよね」
家に帰るとまたみんなでご飯を食べて、ポカポカのお風呂に入って、すぐ近くにみんながいることを感じながら眠りにつく。
変わらない毎日でも、自分が楽しいと思えることをし続けていられるだけで十分。
それができる環境をみんなは作ってくれている。
今日もまた、明日の自分を迎えに行くために眠りにつく。
Fin.
参考:「むかえに行くよ」/嵐
大好きな歌なので、参考にして作ってみました。
読んでいて気づいた方がいたらさすがです＾＾
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作者名：Kai | 作成日時：2020年7月11日 11時
