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｢ニノおはよう｣
｢はよぉ…ございま…｣
あぁ……ヤバい。壁に手つかなきゃ歩けない、かも。
｢ニノ。ちょっとここ座って｣
大野さんがダイニングテーブルをトントンと叩いた。
なんかもう、めんどくさいことになるな。って事だけは分かって
俺は無視してそのまま洗面所へ向かった。
｢うぅ………っ｣
洗面台に両手をついて身体を支える。
｢ハァハァ…ハァ……｣
呼吸が浅い。
あぁ…、なんて厄介な負のスパイラルに嵌まってしまったんだろう。
｢大丈夫…？じゃないよね…｣
背中に相葉さんの声がかかって、遠慮がちに手が触れた。
｢あぁ…大丈夫。疲れてるだけだから｣
パッと顔をあげて言うと、鏡に真っ青な自分が映った。
相葉さんはそっと手を離して悲しそうな表情をした。
｢ニノ、朝メシは？｣
｢いらない｣
翔ちゃんも困り顔だ。ゴメン。
着替えて、もう出勤しちゃおうとした時。
大野さんがいつもより低い声で
｢ニノ、本当にその身体で行くつもり？｣と聞いてきた。
｢大丈夫ですから。｣
｢ニノ！おまえいい加減に……｣
潤くんが言いかける。
｢分かった。ニノが大丈夫ならいい｣
｢ちょっと大野さん！｣
｢仕事だもんな。今日もオペあんのか？｣
大野さんの優しいけどちょっと怖い声が問いかける。
｢あるよ…？｣
｢じゃあ、オペの前、
他のドクターでも良いから点滴してもらえ？｣
オペ……
今日もオペがある。
患者の人生を、命を、左右するオペだ。
グッと喉に酸っぱいものがこみ上げる。
背中が波打って、慌ててキッチンのシンクへ駆け込む。
｢うっ……ハァ…、ハァ…ハァ…｣
｢ニノ…マジ、無理だって…な？｣
翔さんが背中をさすってくれて
思わず屈みこんでしまう。辛い……
すると潤くんがカツカツと近づいて、無理やり顔を上げさせられた。
｢あのさ、正直この状態のニノに手術して欲しい患者いないよ？｣
頭に熱っい矢を突き刺されたみたいだった。
とにかく、その場を逃げ出したかった。
｢ッ……ハァ…仕事…行ってくる｣
｢ちょっ、待って！ニノ！｣
俺は支えてくれた手を振り払って、玄関を出た。
．
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cherry(プロフ) - みやこさん» 元々にのあいが好きなんですが、今月のノンノの泣き虫が可愛いくて…今回のお話ができました(笑) 今後もぜひ宜しくお願いします(*^^*) (2016年7月24日 22時) (
レス) id: f2132e69e9 (このIDを非表示/違反報告)
cherry(プロフ) - さとこさん» こちらこそ、拙いお話ですが読んでいただけて嬉しいです(^ω^) 夏休みに入ったので、もう少し更新のペースをあげて頑張りたいと思います(笑) 今後もよろしくお願いします！ (2016年7月24日 22時) (レス) id: f2132e69e9 (このIDを非表示/違反報告)
みやこ(プロフ) - にのあいと泣き虫のかわいさ…！悶えました。ありがとうございます。 (2016年7月24日 9時) (レス) id: 0a073ab433 (このIDを非表示/違反報告)
さとこ(プロフ) - cherryさんのお話大好きです！とても丁寧で、繊細に書かれていて…１つのお手本として読ませていただいてるところもあります( ´▽｀)お忙しい中更新、ありがとうございます。cherryさんの作品、楽しみにしてますが、ご無理はなさらずで！ (2016年7月23日 19時) (レス) id: 1170b35724 (このIDを非表示/違反報告)
cherry(プロフ) - にのらぶさん» 更新、滞っていてごめんなさいm(_ _)m 今日、やっとアップできました。次回の更新では、移行することになると思うので、そちらも宜しくお願いします(*^^*) (2016年7月23日 17時) (レス) id: f2132e69e9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：cherry
| 作成日時：2016年3月28日 12時
