不倫の話。 (ページ3)

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Chapter 2 ページ3

『お前なんかと結婚した俺が悪い』

その言葉だけを残し、家を出て行く旦那を見送る。

泣く気にもならない私に笑みが溢れる。

「さてっと」

隆平の家に行く前にシャワーを浴びよう、そう思い新品の下着をタンスの中から出す。

真っ赤で色気たっぷりな下着を眺めながら隆平にLINEを送る。

「あと20分くらいで家出るね」

『りょ！』

送った瞬間に返事をする隆平が可笑しい。

温いシャワーを浴びながら結婚する前の時の私を思う。

あんな幸せだったのに。

やっぱり浮気してるのかな？

旦那が浮気をしていても私は絶対泣かないだろう、そう思いシャワーから出て下着を着る。

隆平好みの服も着て、やり方があってるのか分からないナチュラルメイク。

玄関のドアを開けたら外の湿気で洗った髪が顔にくっつく。

隆平の家は○○の家より近い。

歩いて5分ぐらい。

彼の家にすぐ着き、ベルを鳴らす。

『A？』

「そうだよ～」

『今開けるなー』

ガチャっと音がして開く木のドア。

いつもはジャージか、上半身裸の隆平なのに今日だけ流行のコーディネート。

「どうしたの？」

『やっぱり聞くと思った！今日はデートしようと思って』

「デートって...旦那に見つかったら終わりだよ？」

『絶対見つからへんって！俺を信じて！』

「えぇ...まあじゃあ分かった。」

『よっしゃ！ほな行くで！』

ドアを閉めて私の手を引っ張る隆平。

50メートルも進んでないのにいきなり止まる隆平にぶつかる。

「痛っ！何？」

『忘れ物！』

と彼は言い、私の唇に彼の唇が優しく触れた。

『おかえり。』

隆平の愛おしいエクボに私はもう一回キスをする。

「ただいま。」