不倫の話。 (ページ15)

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Chapter 14 ページ15

「...え？」

す『今、別に俺の事好きちゃうの分かってんねん。俺も今俺が何言うてんのか分からん。でもお前を守りたいって言う気持ちはある。それとお前が隆平と喋ってんのとか一緒に笑ってんのとか見たら何か...嫉妬すんねん』

返す言葉が無く、困難状態な私を見て○○くんは慌てて付け足した。

す『別に今答え出さんで良い..ゆっくり考えてくれたらええし』

「ごめんね」

す『やから別に答え出すなって言うたやん』

「違う..ごめんねこんな私で」

す『え？』

涙が止まらない私を見て○○くんは驚きながら私の事を抱きしめようと近づいてくる。

た『○○くーん、Aちゃーん、ご飯できた...あ』

たぁくんは寝室に入り、ドアを閉めた。

た『○○くん...泣かしたん？』

す『ちゃう！..と思う。分からん』

たぁくんは私の頬を両手で包み、しゃがんで私の顔を覗き込む。

た『どしたん？』

「...分かんない。ただ皆んなに申し訳なくて」

す『意味分からん。何で？』

「私、みんなの事振り回してばっかで..」

た『そんなん深く考えたらあかんで。ほら、ご飯できたし、みんなで食べよ』

彼の腕をはらうわがままな私。

「今..みんなの顔見れない」

○○くんとたぁくんは顔を見合わせた。

す『独りにしとくのもあれやし、誰と一緒にいたい？』

考えなくても浮かんでくるのは彼の顔。

「...隆平」

私は○○くんの傷つく顔を見なくて済むように俯いた。

す『...分かった』

そう一言残して○○くんとたぁくんは寝室から出て行った。

10秒も経つ前に隆平は急いで寝室へと入ってきた。

彼は私の事をゆっくりと、でもきつく抱いた。

「ごめんね」

隆『そんなん言わんでええ』

「でも..」

隆『俺らはAの事が大好きやねんで。どんだけ謝っても絶対Aから離れへん。』

俺らはずっとAの味方やで、と言いながら私の頬にキスを落とした。

泣き止んだ私は彼の手を握りながら、彼に聞いた。

「隆平？」

隆『ん？』

「もし私が告白されたって言ったらどうする？」

隆『んー、告白されたん？』

「ううん、例えばの話」

隆『そうやなぁ..Aがそいつのことどんだけ好きやっても渡さへんかな』

「何で？」

隆『愛してるし』

彼は言ってはいけない言葉を簡単に言い、私を抱きしめた。