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それから僕たちが付き合うことになったのは、初めての夜を迎えた日の数週間後。
その日は話があると言われて涼介の家に呼ばれた。
あの日のように料理を振る舞ってもらって、そのあとのこと。
「知念」
呼ばれて振り返ると、ふいに唇を塞がれる。
涼介とキスをするのはあの日以来で、そのときよりも積極的で深いキスに、若干の興奮を覚えていた。
唇を離すと、唾液が糸をひく。
「知念、好きだよ」
僕の口元の端に垂れた唾液を、涼介は親指で拭う。
気取ったように言ったくせに少し緊張しているのか、唇を軽く噛んで、僕の返事を待っている。
「僕も、涼介のこと、好き」
嬉しそうに笑った涼介が、僕のことを抱きしめた。
やった、と何度も噛みしめるように言う涼介がとても可愛かった。
長年の恋が叶った、という感じが全くしなくて、まだ現実味を帯びていない。
だから、涼介と両想いなんていうのは全く実感が湧かないし、まだ喜べるくらいにハイになれていない。
でも、涼介と両想い。
自然と口角があがる。
「涼介」
上目遣いで涼介の顔を見ると、彼は僕を押し倒した。
「良いの?」
まだ不安が残るような涼介に僕は微笑んで頷くと、涼介の目は獣に変わり、僕たちは夜の渦に落ちていった。
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おーの(プロフ) - やましろさん» そうですそうです!私、その動画を作成・投稿した者でして、動画を見た方の「小説を読みたい」という声にお応えして、この小説を書かせていただいております。 (2019年5月9日 15時) (レス) id: 18d0cbdeeb (このIDを非表示/違反報告)
やましろ - youtubeに予告編(?)があったやつですか??? (2019年5月9日 1時) (レス) id: 31e5093717 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:おーの | 作成日時:2019年5月2日 9時