The secret of contract 4* (ページ5)

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「俺のせい・・・とは？」

「俺の過去を知るために翔さんに会いに行ったんでしょ？」

「なんでそれを・・・」

「翔さんから聞いたんだ。Aが俺の過去のせいで

悩んでるって」

「・・・ごめんなさい。和さん本人に聞くのは申し訳なくて」

「俺が黙っていたのが悪かった。Aが俺の過去を

知ったらどう思うか怖くて言えなかった。それに、俺自身も

まだ分かっていない部分が多くて。だからAに話せなかった。

俺の中で色々と整理してから話そうと思って。でもそのことを

ちゃんと伝えておけば、このようなことにはならなかったのにね」

「和さん・・・」

泣くのを我慢するような震えた声。

あたしは和さんの背中をぎゅっと抱きしめた。

「・・・和君？木村さん？いるかな？」

楽屋の外から聞こえる声。この声は雅紀さんだ。

あたし達は急いで離れ、ドアを開ける。

雅紀さんは楽屋に入ると、あたしの手を握る。

「え？雅紀さん？？何を？？」

あたしと和さんは突然の雅紀さんの行動に

驚き、アタフタする。

「・・・やっと見つけました。Aさん」

「え？」

意味が分からなくて聞き返す。

「私、木村A様の祖父にあたる

三浦敬三様が建てられた三浦株式会社社長の息子である

相葉雅紀でございます」

「三浦株式会社ってあの三浦財閥が経営する・・・？」

和さんは驚いた様子。

「はい。祖父は三浦財閥の当主です。

ですが、あたしには何も関係ありません」

「マネちゃんは一般企業で働いてリストラされて・・・」

「母は、祖父の反対を押し切って父と結婚をしました。

そのせいで三浦財閥から追放されて。

しかし、三浦財閥の一人娘だった母のほかに

跡継ぎがおらず、孫であるあたしを跡取りにと。

ですが、あたしはそれが嫌で祖父と縁を切り、

一般就職をしようと・・・。就職難のせいで

派遣社員と言う形での採用でしたが良い経験をさせてもらったと

思っています。それに今こうして、和さんのマネージャーを

勤めさせてもらっているのも、そのおかげかと」

「マネちゃん・・・・」

和さんは嬉しそうに笑う。