The secret of contract 4* (ページ27)

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和さんに心配をかけたくなくて今週中に三浦家に出向くといったけど

春次さんが何をするか分からない。

あたしの恋人が和さんということは三浦財閥にばれているだろう。

祖父に心酔する春次さんが、祖父の遺志を尊重するため、

あたしをどうやってでも手にしたいと思うはずだ。

早いうちに手を打たなければ、和さんの仕事に影響が出るだろう。

それぐらい三浦財閥は権力があるのだ。

和さんに作ってもらったうどんを食べ、薬と栄養剤を飲む。

和さんと佐倉さんの看病のおかげで朝より体調が良くなった。

この状態なら三浦財閥に出向くことが出来るだろう。

和さんが家に戻ってくるまでに家に帰ってこなければならない。

急いで準備をし、タクシーを呼んで三浦家へと向かった。

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～佐倉side～

「ただいま戻りました」

三浦家に戻り、挨拶をする。

玄関では、春次様が待っていた。

「Aさんは？」

「今日は体調が優れないそうで、今週中に必ず

こちらに来ていただけるそうです」

「・・・そうか。必ず来てくれるよう

こちらから仕向けてもいいのだけど」

不穏なことを言う春次様。

「お言葉ですが、Aお嬢様に何かしようとするのなら

私が止めさせていただきます」

「Aさんには何もしないよ。敬三様の大事な孫娘だからね。

ただ、Aさんが必ずこちらに来てもらえるように

するだけさ」

「なりません。Aお嬢様に直接危害を加えないとはいえ、

お嬢様に関わる方達に危害を加えたらお嬢様が悲しみます」

「そうまでしないと来ないだろう？」

春次様の苛ついた声。この方は本当に敬三様を心酔してらっしゃる。

きっと私よりも。

「・・・今週中とAお嬢様はおっしゃいました。

今週中に来なければ私が再びお嬢様を迎えに行き、必ずこちらに

連れてきます。それでよろしいでしょうか」

「・・・分かった。今週中に出向いてくれなければ考えがあるということを

Aさんに伝えておいてくれ」

「・・・承知しました」

Aお嬢様なら来てくれる。私はそう信じている。

だから、連絡なんてする必要はない。

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