The secret of contract 4* (ページ11)

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和さんは、電話の相手が分かったらしく

ムッとしていた。

「翔さんから？」

「はい」

「・・・なんだって？」

「大野さんが体調を崩して、２週間ほど入院するらしく、

その間のマネージャーをやってほしいと」

「碓井さんは？」

「碓井さんは潤さんの仕事で立て込んでて、翔さんに

同行するのは難しいと。でも、和君と潤さんは現場が近くて

同行できるから、木村さんに頼んでほしいとのことであたしに・・・。

翔さん、遠方ロケに行くらしくて同行してほしいと・・・」

「ロケって・・・泊まりでしょ」

「はい。そうですね。しばらく家に戻って来れないかと」

「嫌だ。・・・って言ってもこれはマネージャーの仕事だからね。

・・・仕方ないか」

「ごめんなさい。和さん。碓井さんの方にはきっちりと和さんの

スケジュールの方、伝えておくので」

「いつから？」

「和さんの舞台終了後ですので・・・１週間後ですかね」

「分かった。舞台終了後なら良いよ。

・・・でもめちゃくちゃ嫉妬する」

「・・・ご心配おかけします」

「仕事だから仕方ないけど、妬いたから

抱かせて」

和さんはあたしを抱きしめ、耳元で囁く。

「でも、舞台稽古の合わせでお疲れになりますし・・・」

「・・・嫌なの？」

和さんはわざとあたしの弱い部分に触れる。

くすぐったくて体が小さく揺れた。

「・・・嫌な割には可愛い反応するよね」

和さんがふふっと笑う。

「・・・でもさすがに舞台稽古前に抱いたら、

稽古行きたくなくなっちゃうから保留」

和さんはそう言ってあたしの唇をついばむように

口づけしただけだった。

「翔さんが遠方ロケ中、俺の仕事って・・・？」

「そうですね。和さんのスケジュールは・・・」

あたしはスケジュール帳を見せて和さんの予定を確認してもらった。

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