幼馴染先生。 (ページ32)

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眩しい朝日のおかげであたしは目を覚ました。

目を開けると職員室にいたので一瞬驚いたが、昨夜の事を思いだして

納得した。

「和君・・・？」

和君は自分の机でうつぶせになって眠っていた。

パソコンの画面には、学級通信が打ちこまれている。

こういうのを見るとやっぱ和君は先生なんだなって実感する。

学級通信の日付を見ると6月18日となっていた。

ということは、今日は6月17日か・・・。

和君の誕生日。

職員室の時計を見るとまだ6時。誰も来ているはずがない。

誰かに相談して和君の誕生日パーティーをやらなきゃ。

「んっー・・・」

むくっと起き上がって和君は伸びをしていた。

「あ。A。おはよう」

寝起きのせいか、うまく舌が回っていない。

「あー。学級通信まだだった・・・。

明日配ろうと思ってるのに・・・」

しゅんとした和君を横目にあたしはさっそく和君のバースデー企画を考えた。

和君は学級通信を作ってあたしはバースデー企画を考えているうちに

7時になった。

「そろそろ部活の時間だね」

今日の部活開始時間は7時30分から。

30分前ならグランドに誰か来ているだろう。

「あたし、準備してくるね」

「んー。分かった。俺、プリント印刷しておくー」

あたしは職員室から出てグランドに向かった。

校舎から出た瞬間、目に入る眩しい光。

今日も野球日和だ。

やはりグランドには数名部員が来ていた。

キャプテンも来てるし・・・。ちょうどいい。

「集合してくださーい」

あたしはそう言って、今来ている部員を集めた。

「えっと、今日は監督の誕生日で

みんなでサプライズで祝いませんか？

まだ数人来てないですけど、来たら伝えてほしいです。

ケーキはあたしが準備するのでみなさんはいつも通り練習して

練習が終わって集合したとき、あたしがせーのって言うので

みなさんで誕生日の歌を歌ってください」

あたしがそう言うとみんな返事をしてくれた。

「それじゃ、各自自主練してください」

グランドに散ってみんな自主練をしていた。