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数十分後、ウォーミングアップが終わり刈山高校へと向かう。
徒歩数分で着く本当に近い高校。
刈山高校に着き、すぐに練習試合が開始された。
和君は試合を真剣に見ていた。
やっぱり刈山高校は強いけどうちの高校とも
なかなか張り合えている。
刈山高校の速い球もしっかり打てている人が多い。
しっかり練習すれば、甲子園も夢ではないかもしれない。
試合は続き、１６時に試合が終了した。
結果は惜しくも一点差で刈山高校の勝利。
「お疲れ様。
正直に話すと、俺は君たちは仮山高校にボロボロに負けると
思っていた。刈山高校の方があきらかに実力が上だと
思っていたから。
でも今日の試合を見て、うちの高校と刈山高校の実力はそんなに
差がないと思った。
だからうちもいつかは刈山高校に勝てる日が来るかもしれない。
これからも練習を続けて、甲子園に行けるぐらい強くなろう」
部員たちはみんな泣いていたが、和君の話を聞いて元気づけられたようだ。
やっぱ和君はすごい。
監督に向いていたんだろうなぁ。
「明日も練習あるから今日は解散」
「ありがとうございました」
部員たちは自宅へ帰って行った。
「A。朝も言ったけど今日俺、日直だから・・・」
「分かってる。今日帰りにスーパー寄ってから
帰る」
「うん。分かった。
俺は多い仕事を片づけてくるよ」
ため息をつきながら和君は言った。
「頑張ってね。また明日」
和君に手を振ったら和君も手を振ってくれた。
刈山高校のグランドから出てあたしは近くのスーパーへ向かった。
１６時だったが、曇りのため薄暗い。
早めに買い物終わらせて早く家に帰ろう・・・。
スーパーに着き、野菜やお肉、魚、卵などを買った。
数分しか経っていないというのにさっきより暗い。
早足であたしはマンションへ向かって行く。
ふと後ろに人の気配を感じた。
きのうせいだと思い、気にせず歩いていくが明らかに足音が聞こえる。
後ろを振り向いても誰もいない。
あたしが走ると後ろから走る音が聞こえる。
和君に電話をしようと思ったが、和君は忙しいんだっけ・・・。
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作者名：黒猫* | 作成日時：2014年5月6日 17時
