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「どうして俺が、Aを学級委員に
したか分かる？」
「目があったからですよね？」
「違う。側にいてほしいから」
「へ？」
「だって、俺先生一年目だし、
学級委員って先生の側にいて仕事
手伝ってくれる人だから気軽に話せない人じゃないと
嫌だなーって思ってAにしたの」
「二宮先生の理屈が分からないです」
「二人っきりの時は先生じゃなくていいし
敬語使わなくていいよ？
幼馴染でしょ。
みんなの前では、先生とかつけてね。
噂とかされるの一番面倒くさい」
ふっと笑みをこぼす和君。
「スーツ疲れたー」
そう言ってネクタイを緩める和君。
ゆるゆるな和君なのになぜか色っぽい。
すっかり大人になったな。和君。
「１０年ぶりだよね？俺たち」
和君が言う。
「そうだね。あたしが５歳の時に和君
引っ越したから」
「すっかり可愛くなっちゃって。
彼氏とかいるんでしょ？」
「いないよ。和君こそ彼女いるんでしょ？」
「いるわけないよ。面倒くさいから」
和君っぽいな。面倒くさいから彼女つくらないって。
「話変わるけどさ、A部活どうするの？
中学の時部活は？」
「中学は吹奏楽部。でもここ吹奏楽部ないからなぁ・・・。
どうしようかな」
「じゃ、俺野球部の顧問だからマネージャーやってよ。
ここ、去年まで男子校で今年から共学になったから
マネージャーいないらしいいんだ。
女子も少ないらしいしね。クラスの様子とかも見てて
思うよ。一クラスに女子二人ぐらいしかいないし。
やっぱりここは去年まで男子校だったんだなーって」
「嘘？女子ってあたし合せて二人しかいないの？」
「うん。Aと田部明日香ぐらい。
気づかなかったの？」
「緊張しすぎてみてないよ・・・」
「それはしょうがない。部活決まってないなら
野球部のマネージャーやってみない？今ぐらいの
時間だったらちょうど部活やってるから見に行こうか」
「でも仕事・・・」
「あ。それぐらいなら後は俺が終わらせておく」
和君に連れられてあたしは野球部の部活を見に行った。
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作者名：黒猫* | 作成日時：2014年5月6日 17時
