幼馴染先生。 (ページ15)

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一人目の先輩が来ると、どんどん先輩たちが来る。

数分後には全員そろった。

「明日は、近くの刈山高校と練習試合です。

刈山高校は強豪校と評判なので、

気を引き締めて今日の練習に臨んでください。

グランド３周して、基礎トレーニングをしてから

いつもの練習に取り組んでください。

一年生はあっちで素振り練習か、

邪魔にならないところで自分が気になるポジション見学を

しても良いです。

マネージャーは、ソフト経験者なので

バッティング練習をしたい人は田内に頼んで

ボールを投げてもらってください。

練習開始」

野球部希望の一年生は、和君の話が終わると

バッティング練習をあたしに申し込んできた。

みんなバッター希望かな・・・。

「えっと、一人５球ずつで回していきます。

皆さんバッター希望ですか？」

頷く人は数人いた。

「田内さーん！僕はバッターじゃなくて

キャッチャー希望なのでキャッチボールおねがいします」

「はい。了解です。

練習を開始する直前にキャッチボール希望の人は

キャッチボールおねがいしますって言ってください」

「はい」

「あと、並んでる時間がもったいないと思うので

待っている人は自分の気になるポジション見学しに行ってください。

順番が来たら、呼びます」

あたしがそういうと、後ろの方の人は先輩たちが練習する

ポジションを見に行った。

投げ続けること１時間後、やっと全員のバッティング＆キャッチボール練習が

終わった。

「部活終わるまで気になるポジションの見学

行っててください」

「はい」

威勢の良い返事の後、一年生はグランドに散らばって行った。

「お疲れ」

肩をぐるぐると回していると和君が話しかける。

「二宮先生、一年生のバッティング＆キャッチボール風景見てました？」

「うん。見てたよ。

上手い人はいないね」

和君は笑いながら言う。

「田内は、この人はこのポジションが一番良いって

いう人いる？」

「内田一樹君は、バッターじゃなくて絶対キャッチャー向き

だと思いますよ」

「へぇー・・・。ソフトボール部経験者マネージャーに

して良かった。一年生の練習付き合ってくれるし」

「マネージャーにしてよかったって・・・。

ほとんど強制ですよね」

「ばれた？」

「ばれますよ」

ほぼ強制だったが、マネージャーをやって良かったと思う。