幼馴染先生。 (ページ2)

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入学式が何とか終わり、教室に戻った。

「じゃあ、自己紹介しようか。

その後、係活動決めね」

入学式での担任紹介も１年１組の担任は

和君だと言われていた。

信じられない。頭の中は完全に混乱している。

「次。田内ー。」

名前を呼ばれて我に返った。

「えっと、田内Aです。

出身中学は、吉部中学校です。

部活は、まだ決めてないです。

ここには吉部中学の人がいないので、

仲良くしてください。おねがいします！」

「田内はこの付近に引っ越してきたんだっけ？」

「はい。最近」

「じゃ、みんな田内に色々教えてあげてね。

次、田部ー」

やっぱ、和君先生なんだな。

もう認めるしかないか。

夢じゃないってわかった。現実なんだ。

自己紹介が終わり係活動決め。

「じゃ、まず学級委員から決めようか。

やりたい人いる？

いないなら、中学の時に学級委員経験者で

先生が選ぶよ」

クラスの中で誰も手をあげなかった。

ふと和君を見ると目があってしまった。

やばい。

「じゃ、中学の時の学級委員経験者で

今俺と目があった田内に決定」

「えっ！？」

「おぉー！」

クラス中から拍手が起きる。

「じゃ、一言」

「学級委員経験はありますが、

未熟なので精いっぱいみんなをまとめられるよう

頑張ります」

拍手が起きた。

あたしは黒板の前に立ち、係活動決めを進めた。

係が全員決まり、ホームルームは終わった。

「じゃ、田内。挨拶」

「さようなら」

あたしがそう言った後、みんなもさようならと

言って解散した。

「あ。田内は学級委員の仕事があるから

居残り」

「はい？入学式後にですか？」

「お母さんたちには連絡しておくから」

「分かりました」

仕方なくあたしは二宮先生と

ともに教室に居残りをすることにした。

二宮先生の書類を整理しなくては

いけないらしい。

みんなが帰った後、「A」と

二宮先生は呼ぶ。