悪魔は、すぐそこにいる (ページ2)

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“平塚翔馬” ページ2

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平塚side

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目を開くと、高いビルに挟まれた窮屈そうな青空が見えた

背中には、ひんやりとしたコンクリートの感触がある

……………なんて、あるはずがない

こんな風に、のんきに路地に寝転んでいるはずがない

確かに俺は、今見えるあの高いビルから飛び降りた

じゃあ、なんでここで目を開けれているのか

痛みを感じてないのか

……なんで？

「起きないの？」

突然、頭の方から声が聞こえた

俺と同い年くらいの少年の声

とりあえず、背中だけを起こして

声が聞こえた方に振り返る

黒いパーカーを被った俺と同じくらいの小柄な少年

「おはよう」

……誰、と聞く必要はなかった

おそらく俺は、こいつの正体を知っている

「俺は、ナオ。」

そう、ナオ

こいつは、この暗い路地にいつもいる

「きみ、翔馬くんに会いに来た…」

「悪魔、でしょ」

巷で噂の悪魔だ

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