記憶のいたずらの物語……?【天津零】 ページ21
「零、起きて! 朝ですよっ!」
……え、もう朝? 眠いけど……起きなきゃ。
「おはよ、アマテラス。ほら、ツクヨミも起きて」
「ふぇぇ……もっと食べるのー……」
はあ、一体どんな夢見てんのよ……。
今日は一年生の入学式。そして私は進級して二年生になった。
新しく人が入ってくるのは、ちょっと楽しみだったりもする。
何でかって?
私は記憶操作の魔法が得意。
この魔法を使って、例えば他のクラスに潜り込んだり、他の魔法と組み合わせて誰かの存在を無かったことにしたり出来る。勿論、戻すことだって出来る。
そんな感じで新しい一年生にも色々といたずらしたゃおうかな……と。
「ツクヨミ! 起きないと遅刻しますよ! 早く起きてっ!」
アマテラスが必死にツクヨミを起こそうとしている。
「ううん、あと五分……いや、三十分だけ……寝かせて……」
……まあいいや。ツクヨミは寝たまま連れて行こう。
私はツクヨミを肩に乗せ、家を出た。
「行ってきまーす!」
また今日からは寮生活かぁ。
……で、『マジックドールアカデミー』と書いてある学校の門の前まで来ました。
私の家から学校まで歩くと一時間程かかるけど、魔法を使えばあっという間。
本当、魔法って便利だなー。
私達は校門を通って昇降口に向かった。
……あれ? アマテラスが居ない……。
そういえば凄い勢いで先に飛んでっちゃったっけ……?
「C!」
わっ! 何で後ろから来るのよ……。
それで、Cって何のこと?
「C組! 二年C組です!」
ああ、先にクラス見てきてくれたのね。
「私が案内します!」
アマテラスは方向音痴でしょ。ツクヨミにお願いするよ。
「はーい……まず、右ー……次、左ー……」
右ー……左ー……。
「そこの階段上って……二つ目のクラス」
おお! 凄い、本当に着いた。
ツクヨミは夜に寮を抜け出して学校を探検したりしてるもんね。クラスの場所もおぼえちゃったんだ。
そういや、誰が居るんだろ。クラス分けはアマテラスが先に見てきてくれたから、私は見てないんだよね。
ま、入れば分かるからいいや。
私は教室のドアを開けた。
「おはようございます!」
挨拶すると、教室に居た人全員がこっちを見た。
大体の人は会ったことがあるから分かる。でも、中には初めて見る人も居た。
皆、よろしく。
今日から私の遊び相手になるんだからーね。
「……? どうかしましたか?」
ん? ああ、何でもないよ。
──これは、記憶のいたずらの物語……?
数学の教師【灰咲司】→←人形の嘘は、入学式でも。【葉村 楓】
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な@い@ふ(プロフ) - すみません、元参加者で、ラルトリー・リミックスで参加していた者ですが、関連づけを消すのを忘れてしまったので更新します、大変申し訳ございませんでした… (2020年5月30日 2時) (レス) id: 23fc6faa00 (このIDを非表示/違反報告)
リンゴ - 続編へ移行です! (2019年11月29日 20時) (レス) id: 3588ccbe80 (このIDを非表示/違反報告)
はるかぜリンゴ(プロフ) - リンゴさん» 分かりました。更新に戻りますね! (2019年11月29日 19時) (レス) id: c609ea125f (このIDを非表示/違反報告)
リンゴ - はるかぜリンゴさん» 続編はもう準備出来ているので大丈夫です! (2019年11月29日 19時) (レス) id: 3588ccbe80 (このIDを非表示/違反報告)
はるかぜリンゴ(プロフ) - 続編って作った方が良いですか? (2019年11月29日 19時) (レス) id: c609ea125f (このIDを非表示/違反報告)
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