意地悪な人形【クロエ・モルガン】 ページ10
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「う……頭痛い」
「昨日の夜に早く寝なかったのが悪いんだからな」
まだ頭がずきずきと痛む気がして、私は頭に触れる。
隣でため息が聞こえ、私は恨めしげにその声の主を睨んだ。
その視線に気づかないふりをして、机の端で細い脚を組んで座る少年＿＿の人形。
私に似た容姿のこの人形は、私の使い魔のベルンだ。
真夜中の星空を映したような短い黒髪と宝石のような紫色の瞳、黒いベストとズボンに身を包んだ彼は、
だが、かれこれ数年の付き合いになるが、彼はとても意地悪である。
この頭の痛みもベルンによるものだ。
「だからって、何もベッドから落とさなくてもいいじゃない」
「何回声かけても起きねーんだから仕方ないだろ」
いたずらっぽくにやっと笑ったベルン。
彼は人形にしてはそこそこの力持ちで、どうやら魔力で自身の力を普通の人間並に底上げしているらしい。
そうして私の身体を布団ごと床に転がし、私は見事に床へ頭をぶつけてしまったのだ。
「あれすっげー面白かった、またやるか」
「もうベルンなんて知らない……」
むすっとしてそっぽを向くと、ベルンが「悪かったよ」と軽く謝ってくる。
だがその顔はまだ笑っているし、これは絶対反省していない。
「�狄靴靴こ惺擦任舛磴鵑藩�達できるかしら？�瓩辰董∧譴気鵑�心配してたぞ」
「ベルン、黙って」
隣あう席同士で談笑している女の子たちを眺めながら、私は本を開く。
卒業後、友達とは別れて別の学校を選んだ私は、友人どころか知り合いの人すらここにはいない。
でもそう心配されたって、何かが変えられるわけじゃない。
こちらを見るベルンに言い返して、私は本に目を向ける。
「ま、友達のいないぼっち生活になっても、お前にはオレがいるからな。 友達ゼロでも安心しろよ！」
にかっと笑ったベルンの言葉に、一瞬ページをめくる手が止まった。
確かに、彼がいてくれなければ私は現状ひとりぼっちだったかもしれない＿＿が。
「……ありがとう、ベルン。
けど、友達いない前提で励ますのやめて」
「え、できるのか？ 友達」
おどけた様子で私に聞き返すベルン。
その表情は、いつも通りの意地悪な笑顔だ。
「……できる」
「本当にそうか？」
「…………できるもん」
「言ったな？ じゃあやってみろよ」
自分の狙い通りに私の言葉を引き出せたために、ベルンは機嫌良く机の端に座り直した。
……また頭が痛くなってきた気がする。
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私の姉の話【天の川 凛音】→←すがすがしい朝 【カルナ・ゼクシエール】
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な@い@ふ(プロフ) - すみません、元参加者で、ラルトリー・リミックスで参加していた者ですが、関連づけを消すのを忘れてしまったので更新します、大変申し訳ございませんでした… (2020年5月30日 2時) (
レス) id: 23fc6faa00 (このIDを非表示/違反報告)
リンゴ - 続編へ移行です！ (2019年11月29日 20時) (レス) id: 3588ccbe80 (このIDを非表示/違反報告)
はるかぜリンゴ(プロフ) - リンゴさん» 分かりました。更新に戻りますね！ (2019年11月29日 19時) (レス) id: c609ea125f (このIDを非表示/違反報告)
リンゴ - はるかぜリンゴさん» 続編はもう準備出来ているので大丈夫です！ (2019年11月29日 19時) (レス) id: 3588ccbe80 (このIDを非表示/違反報告)
はるかぜリンゴ(プロフ) - 続編って作った方が良いですか？ (2019年11月29日 19時) (レス) id: c609ea125f (このIDを非表示/違反報告)
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