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「さて＿＿＿」
私は、そう切り出した。
「私は忠告しましたが？」
主語のない問いかけ。
それでも、クロユリが内容を察し答えるには、十分な言葉だったようで、彼女は答えた。
「刀剣男士を見捨てるなど、主としてしてはならない行いだ」
「貴方は、自分がどのような存在か、まだ理解できていないようですね。また、その立場も」
「私は審神者として、あの本丸に配属され、その任を全うしたまでだ」
「危険人物だという点を、我々政府がそれと別にして考えると思いましたか」
「厄介者同士を合わせてどうにかしようとしたのは、お前たち政府ではないか。
私が使えなくなった上に、あの本丸が厄介なものではなくなったからと言って、慌てて捨てるのもどうかと思うがな」
どこか、噛み合っていない会話。
もとより私がクロユリの話など聞いていないからなのだが。
そんなことはお構いなしに、クロユリは話し続ける。
「そんなに私の存在が恐ろしいのであれば、拾わなければよかっただろう。
そうすれば、私はいずれ餓死していた」
「使える『道具』を政府として見捨てるわけにはいきませんでしたからねぇ」
「今や、道具ではないがな」
「いえ、あなたはまだ使える『道具』ですよ」
少なくとも、上司たちはそう判断を下した。
私は、そうは思わないが。
目の前にいるのは、演技だのなんだの言われたらしいが、確かに感情を持った人間だ。
人間は、何をしでかすかわからない。
まあ、今後、彼女が安全な場所で暮らせることはないのだが。
「……また、別の厄介な本丸にでも派遣するのか」
クロユリは、眉をひそめた。
第＊＊＊番本丸以外にも、ブラック本丸があることが嫌ということだろう。
「察しが早くて助かります」
私は、クロユリの考えをわかりながらも無視をして言った。
ブラック本丸をよく思っていないのは、私たちも同じだ。
彼女だけが特別なわけじゃない。
「貴方の持っている『力』はともかく、政府は、あの最悪の本丸を更生させたことは、高く評価しているのですよ」
そして、その力をまた別のところで利用したい。
手が付けられないまでにひどい状態のブラック本丸は、あそこだけではないのだ。
人間がいる限り、同じような残酷な行いは、どこにでも起こり得る。
例外の世界など、あるわけがない。
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あき(プロフ) - 華音さん» こんにちは。ありがとうございます！とっても嬉しいです。修正したいのですが、時間があまりとれないので、どこがどう間違っているのかも一緒にお伝えしていただきたいです(^^;)読みづらかったとは思いますが、ここまで読んでいただき、ありがとうございました！ (2021年9月16日 12時) (
レス) id: aa37dea49f (このIDを非表示/違反報告)
華音(プロフ) - こんばんわ☆初めまして！面白くて感情移入しながら一気読みしてしまいました（＾ν＾）ただ、所々ですが誤字脱字や一文字抜けている部分がございましたので見直してみて下さいね。 (2021年9月13日 22時) (レス) id: 85eea2d6ee (このIDを非表示/違反報告)
葉月(プロフ) - 一気読みしました！最後の最後に感情を取り戻した呪術師審神者は幸せに暮らせてるといいですね！ (2020年2月5日 17時) (レス) id: b5fce10f2a (このIDを非表示/違反報告)
ブラッディ・ドリーマー(プロフ) - 架音さん» いえいえ。今まで読んでいただき、ありがとうございました。 (2019年9月15日 10時) (レス) id: 71334657d1 (このIDを非表示/違反報告)
架音(プロフ) - 遅くなってしまってすみません。最終話まで読ませていただきました。とても感動しました！素敵な作品をありがとうございました！更新お疲れ様でした。 (2019年9月14日 22時) (レス) id: 28682758c8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あき | 作者ホームページ：
作成日時：2019年4月23日 22時
