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side / you
そうちゃんの温もりがないのに寝られる訳が無い。
1時間ごとに目を覚まして、隣を見る。
そして、そうちゃんが居ないことに絶望する。
「Aさん最近寝れてないでしょ？隈すごいよ、」
『……睡眠薬、とか飲んだらいいのかな』
「ん、だめ……今のAさんに薬は渡せないよ」
そうちゃんが深田くんに投げ掛けた、‘Aをよろしくね’という言葉通り、空っぽになった私を心配して度々家を訪ねてくれている。
きっと仕事で疲れているのに、わざわざ家を訪ねてくれる辺り、
もしかしたらそうちゃんの言葉が魔法となってそうさせているのかもしれない。
……なんて、睡眠時間の足りない頭でそんな馬鹿みたいなことを考えた。
『深田くん、三つ目のお願いしてもいい？』
「ああ、そう言えば高校のとき、そんなこと。あと一個残ってましたね」
『……今日だけ、今日だけでいいから、そうちゃんの代わりに隣で寝てくれない？』
限界だった。
頭がガンガンするし、精神的にも。
……でも、そうちゃんの苦しみに比べればこれくらい我慢しないといけないのかもしれない。
『やっぱりなんでもない、……忘れてください』
「ん、いいですよ、ちゃんとAさんが寝るまで見張ってます」
手は出さないんで安心して寝てくださいね、と冗談っぽく笑った。
* *
「それじゃあ、Aさんおやすみなさい」
『……おやすみ、』
目を閉じると睡魔が襲ってくる。
眠い、けど眠れない。
「大丈夫です、Aさんが寝ても帰らないので」
『……ありが、』
ありがとう、と言わない内に意識を手放した。
_____「……ねえ、Aさん？俺の事、好きになっちゃえば辛いこと忘れられるんじゃないですか？」
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作者名：モモ
x他1人 | 作者ホームページ：https://twitter.com/nininin___2n2n
作成日時：2020年10月10日 10時
