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side / waku
いつもならくだらない話もうんうんと聞いてくれるAが今日はどこか素っ気ない。
「具合悪い？」
『ううん、別に』
すぐに目を逸らして参考書に目を移すAに違和感を抱く。
何年も幼馴染をしていれば嘘をついている時の癖なんてお見通しで、こちらに注意を向けさせようとAの左腕を掴んだ。
『っ、い！』
恐らく、痛い、と小さく声を上げた。
そんなに強く掴んだつもりはなかったのに。
「……ごめん、」
『ううん、大丈夫』
またすぐに目を逸らした。
何を隠してるの？
俺には話せないこと？
授業が始まってもAのことが気になって、何度もチラチラとみてしまう。
……Aのことを好きなのやめようと思ったのに、やっぱり十年ものの想いは簡単には消えてくれないみたいだ。
彼女の、‘A’のことは好きだ。
だけどそれ以上にAのことが好き。
離れたら、距離を置いたら忘れられるだろうか。
「……っ、」
見過ぎて気持ち悪いと思われるかもしれない、だけど見ていなかったら見過ごしていたはず。
Aの左手の手首に赤というか、赤紫っぽいものが見えた。
「先生、！しにそうなくらい頭痛いです」
「しにそうなくらい頭痛いやつはそんな元気じゃないだろ」
「Aに付き添ってもらって保健室に行ってきます」
クラスの前で宣言をしてAを連れ出した。
神妙な面持ちをすれば、単純というか、お人好しというか、……馬鹿というか、とにかく騙されやすいAは『湧大丈夫？』と大真面目な顔をして、
『先生、ガチで頭痛そうです、勉強のし過ぎですかね……、保健室連れていきます』
と俺の腕をとった。
……将来、悪い奴に騙されないかな。
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もも(プロフ) - 凛さん» ありがとうございます！2でもよろしくお願いします……！ (2020年10月10日 23時) (
レス) id: 5053b43ad6 (このIDを非表示/違反報告)
もも(プロフ) - なぁちさん» コメントありがとうございます。オチや展開に関しては決めているのでご希望には添えないです。申し訳ございません。 (2020年10月10日 1時) (レス) id: 5053b43ad6 (このIDを非表示/違反報告)
凛(プロフ) - 続編も楽しみにしてます！ (2020年10月10日 1時) (レス) id: 2d3b679c67 (このIDを非表示/違反報告)
なぁち(プロフ) - 湧くんオチ希望です（ ; ; ） (2020年10月6日 0時) (レス) id: ee9901d79b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：モモ
x他1人 | 作者ホームページ：https://twitter.com/nininin___2n
作成日時：2020年9月17日 18時
