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『はい、これ』
「うわ、なんか胡散臭いね」
『でしょ？でも、効くといいね』
「ありがと」
ピンクと水色のファンシーな表紙に、丸っこい字で【気になるあの人を振り向かせる魔法！】なんて書いてある。
Aちゃんからそれを受け取って机の上に置いた。
『そうちゃんの好きな人ってどんな人？』
「うーん、かわいくて優しい人！おれのこと甘やかしてくれるの」
『甘やかしてくれるってことはそうちゃん、のこと好きなんじゃない？』
「……好きじゃないよ、好きじゃないから甘やかしてくれるの」
自分でも初めて聞いたってくらい低い声が出た。
Aちゃんは弟としか思ってない俺には甘やかすけど、湧にはツンツンしてるでしょう？
『え、……と、無神経な事言ったかな、ごめんね』
「ううん、大丈夫、片想いって辛いなって思って、怖がらせちゃってごめんね」
戸惑ったようにAちゃんの声が上擦る。
馬鹿だな、俺。
Aちゃんに当たったところで好きになってもらえるわけじゃないのに。
『あ、あのさ、そうちゃん受験生でしょ？どこ受けるの？』
少し重くなった空気を変えるようにAちゃんが明るい声でそう問いかける。
もちろん、決まってる。
「Aちゃんと湧の高校だよ」
『え？そうなの？！そうちゃんも一緒だったら嬉しいな、』
「時々、暇なときでいいからAちゃん勉強教えてよ」
『うん、いいよ、役に立つかわかんないけど湧も呼ぶ？』
「湧はいい、だってばかじゃん」
『そんなこと言わないの、……事実だけど』
今日もね、授業中変な事言ってたの、とくすりと笑う。
悔しいけど、湧の話をするAちゃんは、どんな時よりもかわいい。
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もも(プロフ) - 凛さん» ありがとうございます！2でもよろしくお願いします……！ (2020年10月10日 23時) (
レス) id: 5053b43ad6 (このIDを非表示/違反報告)
もも(プロフ) - なぁちさん» コメントありがとうございます。オチや展開に関しては決めているのでご希望には添えないです。申し訳ございません。 (2020年10月10日 1時) (レス) id: 5053b43ad6 (このIDを非表示/違反報告)
凛(プロフ) - 続編も楽しみにしてます！ (2020年10月10日 1時) (レス) id: 2d3b679c67 (このIDを非表示/違反報告)
なぁち(プロフ) - 湧くんオチ希望です（ ; ; ） (2020年10月6日 0時) (レス) id: ee9901d79b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：モモ
x他1人 | 作者ホームページ：https://twitter.com/nininin___2n
作成日時：2020年9月17日 18時
