検索窓
今日:9 hit、昨日:13 hit、合計:103,720 hit

.◇ ページ10

.





また、次の血の雫が落ちてきた時だった。


天女の身体が俺の腕の中にやって来た。


前までの天女とは違い、甘ったるい臭いじゃなく、血の香りが鼻をくすぐった。









「っ…」


「なんだよ、この天女…」


「なんで、平和なはずなのにこんな怪我してるんだ…」









そう。


竹谷達が言った通り、今までの天女は怪我をしたまま降りてくることなんて無かった。


寧ろ、俺達を見た瞬間、歓喜の声をあげていた。


けど、こいつは違う。


顔色は悪く、服は所々破れ、痛々しい切り傷が見える。


何より、刀を腰に差している。









「皆!」


「伊作!こっちだ!文次郎が受け止めた!」








救急箱を持った伊作がやって来た。


珍しく不運が発動していないのか、服は汚れておらず、髪も乱れていなかった。


伊作は直ぐ様天女に駆け寄った。


それと反対に、俺は後ろに下がった。









「全身が刀による切り傷だ…とにかく早く医務室に連れていかないと…っ!!」









何故か後ろに跳んだ伊作。


俺は意味が分からなかったけど、それはすぐに分かった。


伊作の左頬から、垂れる赤い血。


寝転んだまま刀を手に持つ天女。









「…まだ、いたのか…」









その言葉と同時に、天女はゆっくりと立ち上がった。

第参章《殺意と暴走》→←.◇



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (72 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
126人がお気に入り
設定タグ:薄桜鬼 , 忍たま , 天女
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

和堂 桜(プロフ) - 面白かった。続きまってる! (2015年10月15日 6時) (レス) id: 397e69905f (このIDを非表示/違反報告)
和堂 桜(プロフ) - 了解(''◇'')ゞ (2015年10月13日 20時) (レス) id: 397e69905f (このIDを非表示/違反報告)
¢.氷室のん゜(プロフ) - 和堂 桜さん» ありがとうございます!このあとも更新するので、楽しみにしていてくださいね(*^^*ゞ (2015年10月13日 20時) (レス) id: 85258f0ff8 (このIDを非表示/違反報告)
和堂 桜(プロフ) - 更新されたもの面白っかったすよ! (2015年10月13日 20時) (レス) id: 397e69905f (このIDを非表示/違反報告)
¢.氷室のん゜(プロフ) - 和堂 桜さん» たくさんのコメントありがとうございます(*´▽)お休みなさい (2015年10月12日 21時) (レス) id: 85258f0ff8 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:¢.氷室のん゜ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/memoly029/  
作成日時:2015年9月20日 15時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。