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こんなもんでいいだろう、と
完成した料理を満足気に眺めていると
洗面所からあたしを呼ぶ声が聞こえた。
｢ なにー？ ｣
リビングの扉を開けて
そう呼びかければ
洗面所からひょっこり出てきたサッパリした顔。
どことなくムスっとしているようにも思えた。
｢ …これ。あんま雑に扱うなよ。 ｣
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彼方が差し出したのは
１年記念日に彼に買ってもらったもの。
_______ペアリングだった。
さっきお風呂を掃除した時に
洗面所のシンクに乗せていたのを
あたしはすっかり忘れていた。
｢ あ…、ごめん。 ｣
はぁ、と大きなため息をついた彼の指には
主張しすぎないそれがちゃんとはめてあった。
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｢ いただきまーす。 ｣
彼は少しプライドが高かった。
何事でも妥協を許さず、
曲がったことが大っ嫌い。
世界の中心は、いつも自分自身だ。
同棲する前まではこんな一面
見せたことなかったのに。
｢ どう？ ちょっとアレンジしてみたの。 ｣
モグモグと食べる彼方に
無言で食べるよりは、と
気を使い、話しかけてみる。
｢ ………うん。美味しいよ。 ｣
………なに今の間。
絶対思ってないでしょ。
彼方の冷徹な態度に
とうとう頭にきたあたしは
彼がいつも食事中は嫌だ、と言っている
テレビをつけた。
｢ …ねぇ、やめて。食事中。 ｣
決まって言う文句をシカトして
あたしの視線はもちろんテレビに向かったまま。
そんなあたしに彼方もイラッときたのか
リモコンを奪い取って
強制的に消した。
｢ …何回言えばわかる？
食事中、テレビはつけたくない。 ｣
リモコンをソファーに座っているあたしの
横から数センチのところに投げつけて
また彼方は無言で食事に戻る。
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……もう、限界だった。
そこに愛なんてものは
存在してなかったから。
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ゆい - わあ、、、めっちゃ、面白い、、ですね!!ほんと才能溢れ出てますね！！更新、すっっっっっごい楽しみにしてます！頑張ってください！！ (2016年11月4日 1時) (
レス) id: dc31dcd83f (このIDを非表示/違反報告)
美空(プロフ) - 更新楽しみにしてます〜♪頑張ってください！ (2016年11月2日 17時) (レス) id: f9b1d0fd11 (このIDを非表示/違反報告)
かれん - 小説とっても面白かったです！これからも頑張ってください！応援しています。更新頑張ってください (2016年11月1日 22時) (レス) id: 24cd997fee (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：シュガー
| 作成日時：2016年10月31日 16時
