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いつもの見慣れた景色。
重く堅くなったドアを
恐る恐る開けると
そこには誰もいなかった。
深い海の底のように冷えきっていて
まだ朝だというのに、
陽が沈んだかのように暗かった。
｢ ……彼方？ いないの？｣
いつもならもう仕事へ行っている時間帯なのにもかかわらず、
まだ雨戸もカーテンも閉めっぱなしのまま。
彼に限って、それのままで仕事に行くことは
滅多にない。
｢ ………彼方？ ｣
｢ A？ ｣
｢ 彼方…。 ｣
彼はあたしを視界に入れた瞬間、
すぐさま目の前に飛びついてきた。
彼がこんなことをするのは
同棲する前でもあまり無かった。
｢ ちょ、彼方…！？ ｣
｢ どこ行ってたの？ ｣
｢ え…？ ｣
｢ 昨日凄い雨だったのに、
なんで服乾いてんの？ ｣
｢ …。 ｣
｢ どこ行ってた、って聞いてんの。 ｣
｢ …友達、の家。｣
彼はあたし自身を心配してるわけじゃない。
それは、部屋に入る前からわかっていた。
｢ そっか。
でもよかったー。帰ってきてくれて。
俺家事できねえからさ。心配だったんだぞ。 ｣
彼が心配しているのは、
所詮
………自分のことだ。
｢ …あはは。そうだね。
彼方家事出来ないもんね(笑) ｣
｢ そうだよー。
俺お前いないと生きていけねえ(笑)｣
でもどこかで、彼を信じている自分がいた。
それでも彼は
あたしを心から愛してくれていない。
そう、改めて確信した。
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｢ …………じゃあいなくなったら、死ぬの？ ｣
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ゆい - わあ、、、めっちゃ、面白い、、ですね!!ほんと才能溢れ出てますね！！更新、すっっっっっごい楽しみにしてます！頑張ってください！！ (2016年11月4日 1時) (
レス) id: dc31dcd83f (このIDを非表示/違反報告)
美空(プロフ) - 更新楽しみにしてます〜♪頑張ってください！ (2016年11月2日 17時) (レス) id: f9b1d0fd11 (このIDを非表示/違反報告)
かれん - 小説とっても面白かったです！これからも頑張ってください！応援しています。更新頑張ってください (2016年11月1日 22時) (レス) id: 24cd997fee (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：シュガー
| 作成日時：2016年10月31日 16時
