【ツイステ】異世界生活五年目、黒馬車にお迎えされました。【男主】

12 ページ13

「そう言えばさ、この世界って学校とかないの？」



模様替えも終わり、お茶をすすりながらふと疑問に思ったことを聞く。



前世では学校へ行くことが義務付けられていたから、今のこの世界が不思議である。


この世界でも義務付けられていたとしても、そもそも俺の戸籍があるのかどうかすらも知らないが。

戸籍がないと学校って行けないだろ。




「あぁ、ありますよ。話してませんでしたっけ。」


縁側で魚に餌をやりながら、後ろ姿だけで会話をする神様。



「え！やっぱあんの！？」


「えぇ、そりゃもちろん。

じゃなきゃみんな魔力はあっても魔法の使い方分からないですし 下手したら知らず知らずのうちに禁忌に手を染めかねないですしね。」


「近畿…？」


「禁忌。タブーなことですよ。」


ちらりと後ろを振り向き じとりとこっちを見つめる。


ごめんやんて、厨二ワードよく分からんのや…(失礼)




「まあ、Aには私が居ますし学校とか必要ないかと思ってたんですが…。


やっぱり、学校行きたいですか？」


「もちろん！！行きたい！」


その質問に少し上半身を起こしちょっとだけ叫ぶように肯定すると神様は「ふむ、」と少し悩んだ。




餌をやり終わったのか、縁側からお茶の間に戻ってくる神様。



そのまま濡れた手を手ぬぐいで拭き、書斎へ向かおうとする。





「わかりました、ちょっと上に話をつけて来ましょうかね。」






　 「よっしゃあ！！！」




第二の高校生ライフ、もしかしたら始まるかも、なんて。






俺の心は完璧にうきうきパラダイスだ。



「へへ、学校かぁ〜！五年ぶりだな…！」



楽しみだ。

13→←11

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す