拾壱−戦闘 ページ13
A「はッ！」
―ｻﾞｼｭｯ
残りの一体を倒し、ようやく辺りが静かになる。
今剣「もうおわりでしょうか・・・？」
岩融「いや、首魁が何処にも見当たらんな」
A「・・・」
何だか・・・嫌な予感がする。
―ｽﾞｼｬｯ
今剣「ッあぁッ！！」
岩融「今剣！！」
石切「奇襲だ！！」
何処からともなく現れたのは、今まで倒してきた敵よりも強敵だった。
多分、こいつが首魁だ。
なんだ・・・腹のそこから煮えたぎってくる。
あぁ・・・憎い。
小狐「このッ！」
小狐丸が斬りかかろうとしたが、
―ｻﾞｼｭｯ
三日「小狐丸ッ！」
小狐「がはッ・・・！！」
他の皆も斬りかかるが、返り討ちにあってしまった。
残ったのは、私だけ。
この妖刀で、皆を・・・助けられる訳が・・・。
いや、やるしかないんだ。
A「ああああっ！！」
三日「Aっ、やめろ！」
無我夢中だった。三日月が私の名を呼んだ気がした。
でも、もう遅かった。
―ｽﾞｼｬｯ
A「・・・カハッ」
口の中が鉄の海で一杯になり、口から大量に漏れる。
目線を下に向けると、腹と地面が、紅に染まっていた。
―あぁ、またやってしまった。
三日・岩融「Aッ！！？」
小狐・石切「Aさんッ！！！」
今剣「あ・・・Aさん・・・！」
今剣が涙目で私を見つめる。皆が私を見る。
ましてや小さな子にまでこんなもの見せるなんて、馬鹿だな私。
でも・・・。
A「仕方なかったんだ。」
―ズシャァアｯ
首魁『！！？』
私は敵の刀を腹から引き抜き、妖刀で思い切り斬りつけた。
A「・・・消え失せろ」
―ｽﾞﾀﾝｯ
刀を上から突き下ろした。
首魁は倒れて、辺りには赤黒い血が飛び散っていた。
・・・また、自分を見失っていた。
滅茶苦茶にしてしまった。
皆の方に顔を向けると、
今剣は大粒の涙を溢し、小狐丸と岩融は目を見開き、
石切丸は今にも吐きそうな感じだった。
三日月も驚いてはいたが、
何故か悲しい目で私を見つめていた、気がした。
A「あぁ・・・」
目の前が暗くなっていくような気がした。
―ﾊﾟｼｯ
付けていた面具が、さっきの衝撃でヒビが入る。
そのまま地面に倒れこんだ。
私の名を呼ぶ声が一瞬だけ聞こえた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 88人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
月詠 - 十六夜さん：そのつもりでおります。三日月との絡みが終わったら、妹編のも書くつもりです。応援ありがとうございます！(*^^*) (2018年6月9日 9時) (
レス) id: 582adc564d (このIDを非表示/違反報告)
十六夜 - 続きが早く読みたいです！！三日月落ちでしょうか？それなら嬉しいです！早くくっついてイチャイチャしてください！更新、頑張って下さい！！！！！！ (2018年6月8日 12時) (レス) id: 625c8539c6 (このIDを非表示/違反報告)
月詠 - すみません！！私情により消していまいました・・・。でも、続編はいつか書きますので！！本当にごめんなさい！！ (2017年3月20日 14時) (レス) id: 7bbf861788 (このIDを非表示/違反報告)
のん民(プロフ) - あのぉ…。続編のページに行けなかったです。作者さん、消されたんですか？見たいのですが…。 (2017年3月19日 14時) (レス) id: 162b78bfbd (このIDを非表示/違反報告)
月詠 - すみません、石切丸の話し方ってこんな感じだった気がしたので・・・。馴染むような話し方が書けるよう勉強したいと思います。 (2017年2月21日 19時) (レス) id: 3dbe8e6356 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：月詠 | 作成日時：2016年12月4日 21時
