男勝りな性格の女子 (ページ47)

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江&川「No.43」ページ47

貴「ふぅー………そう言う事簡単に言っちゃぁ駄目ですよ。俺以外だったら落ちてます」

わざと、突き放す様に。
あなたは＂こっち＂に来るべき人じゃない。
いいんだ。
あなた達は表で生きてくれ。

貴「冗談は止めてくださいよ。今のままが1番なんですから(微笑」

松「冗談なんかじゃない！本当に本気でっ！！」

ガンッ

俺が、ベンチを蹴った音だけが残る。

貴「松川さん、それは気の迷いだ。俺を選ぶなんてありえない。俺が馴れ馴れしくし過ぎてそうなったんなら、少し距離を置く」

松「何で、」

貴「俺は、全てを教えた訳じゃない。今のままが1番なんだ。今のままが」

松「俺らが、信用できねーってことか」

貴「違う。けど、いいんだ。あなた達は知らなくていい事だから。先に失礼します。ちゃんと休んでくださいね」

～松川side～

樋野に告って、フラれた。

今のままが1番って、何？
知らなくていいってなんだよ。
信じてたんじゃ、ねーのかよ………

江「ねぇ、松川一静」

悩む俺に声をかけてきたのは、宮國だった。
いつものおちゃらけてる雰囲気とは違う。
気品が漂う。

松「宮國…なんでここに」

江「Aがあの時と同じ雰囲気だったから」

松「あの時？」

江「そう。ねぇ、Aが何者でも、どんな立場の人間でもそばにいるって約束して。まぁ、破ったら社会的に消すだけだけど」

いや、約束どうのじゃなくて世間一般的にそれは脅しだ。

松「社長令嬢が目の前にいるんだから、当たり前だろ。樋野は樋野だ。つか、それ脅しな」

江「あーらごめんあそばせ。まぁ、そう言うなら少し話してあげるわ。Aの事」

松「‼」

～

江「あれは小学校に上がってすぐの頃。
あの頃はまだウチがあげたフリルとリボンのついたスカートを履いていた。

可愛いを目指す女の子だった。

でも、一度だけ、家の事がバレた時があったの。
Aの家の事がバレた次の日からよ、低脳な奴らがよくやる様ない.じめなんてものが始まったのは。机の上には『消えろ』『死ね』と書かれた紙が貼ってあったわ。
陰口だって日常茶飯事。

1年生の半分くらいの時かしら。主犯側にいた女の子が主犯の奴を殴ってAの前に立ってこう言ったの。

『樋野ちゃんは悪くない！なんで樋野ちゃんを悪くいうの？』

それから2人はずっと一緒にいたわ。
そして、ターゲットがその女の子に変わった。