第百一話 ページ6
結論。瀬呂くんの勝利。
途中までは緑谷くんの優勢だったが、足を踏み外して、哀れにもそのまま落ちていった。
ちなみに私は次の組で負けました。爆豪くん相手には機動力で勝てなかった。個性で足場を作ってみたり色々試しはしましたが、致し方なし。今は更衣室で着替え中。
「Aの動き、かっこよかったよー。本物の忍者みたいだった！」
『ありがとうございます、芦戸さん。私の場合、機動力は個性では補えませんからね。最低限の努力ですよ』
「それができることがすごいわ。きっとたくさん練習したのね。動いてる時のAちゃん、とっても綺麗に動いてたもの」
いやまあ、「みたい」というか本物の忍者でしたし、たくさん練習したというよりもたくさん実践したというか……。知る由もないことですけどね。
他愛のない話をしながら、同時に自身の課題とそれに合わせて伸ばすべき能力を、頭の中で書き留める。同時に様々な話を聞き分けて思考を並行させるのは慣れているから、対して苦でもない。聴覚を常に研ぎ澄ませている必要はあるけど、これも最早常にしていることで＿＿
『……？』
「Aさん、どうかなさいました？」
『すみません、少々お静かにしてもらえます？』
何事かという空気だが、それなりに信用してくれているのか、皆さん言われた通りに声を顰める。
今、確かに雑音が……
「八百万のヤオヨロッパイ！！芦戸の腰つき！！葉隠の浮かぶ下着！！若藤のハリのある太もも！！麗日のうららかボディに蛙水の意外おっぱァアア」
峰田くんでした。
途中で言葉が絶叫と共に消えていったのは、耳郎さんがわずかな穴にイヤホンジャックを差し込んだから。それが彼の体のどこかに突き刺さったのだろう。自業自得。
「ありがと響香ちゃん」
「なんて卑劣……！塞いでしまいましょう！」
峰田くんが無事に粛清されたことでこの場は終結。帰りのホームルームに移る。
体育祭、職場体験。かなり色濃い行事を経験した高校一年生に待ち受けているもの。それは期末試験。不合格の者は夏休みに控えている林間合宿を潰して補習地獄とのこと。
まあ、日常生活に支障は出ないでしょう。私は私のやるべきことをするのみなのだから。
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六時の虹(プロフ) - えだまめさん» 一気読みありがとうございます。本当に遅筆で申し訳ないです。更新を止めるつもりはないので、これからもよろしくお願いします！ (5月2日 21時) (
レス) id: 6ed7129851 (このIDを非表示/違反報告)
えだまめ(プロフ) - めっっっちゃくちゃ面白かったです！！！！一気読みしちゃいました…！！！！更新頑張ってください応援してます…！！！！！ (4月26日 18時) (レス) id: cf2c26d9bd (このIDを非表示/違反報告)
六時の虹(プロフ) - かすかすさん» 寛大な言葉に感激してます……。更新は書き溜めながら途切れないようにしていくつもりなので、よければ温かく見守ってください……！ (3月24日 4時) (レス) id: 6ed7129851 (このIDを非表示/違反報告)
かすかす(プロフ) - 久しぶりの更新...！ありがとうございまふ！！！この作品大好きなので、六時の虹様のペースでいいので、どうか更新をお願いします......！頑張ってください...！ (3月21日 23時) (レス) @page18 id: 215a8e1465 (このIDを非表示/違反報告)
マジモンの名無し(プロフ) - 六時の虹さん» おふ、、、久々の更新だあ 好きです。もちろん六時の虹様のタイミングでよろしいんですよ これからもファイトです！ (1月22日 17時) (レス) id: 1d36f8c737 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：六時の虹 | 作成日時：2023年10月15日 19時
